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2005年11月18日

目を通しておいたほうがいい@成長企業50社

日本の成長企業ナンバーワンは断トツでガンホー--Fast50ランキング

テクノロジー企業成長率ランキング 第3回「日本テクノロジー Fast50」発表
〜1位はガンホー・オンライン・エンターテイメントが受賞、2,560%の売上高成長率〜


ちょっと前のニュースですが。

目を通しておかれたほうがいいと思ったので、
ご紹介。

記事からの引用になりますが、


1位は、収益成長率2,560%の超飛躍的な成長を遂げたオンラインゲーム企画・開発・運営事業のガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社。2 位は938%を記録した、光源装置/IPモジュール/光センサー等の開発・製造を行う、株式会社インターアクション。3位は765%の成長を遂げた、ウェブサービス企画・開発・製造・販売・受託開発を行う、株式会社アイリンク。インターアクションとアイリンクは2年連続の受賞となった。業種別に見ると全体としては、過去2年間1位であったソフトウェアを抜いて、インターネット関連企業の受賞が46%を占めるなど、インターネット関連企業の躍進が目立つ結果となった。



それぞれの企業をちょっと総括しますと。


一位 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社:売上高成長率 2560%

オンラインゲームやっている人なら知っているでしょう。
オンラインゲーム配信会社です。

ゲーム業界全体は落ち目ですが、パソコンがコモディティ化するに
従って、ゲーム業界で儲かるレイヤーがオンラインゲームに
シフトしてきているのが顕著です。

極論ですけど、パソコンの普及にしたがって、
ゲーム機というのは、あまり必要がなくなってきている。
結果、顧客が不十分に感じているのは
パソコンやゲーム機自体の性能でなくなり
ソフト、とくにネット配信されるオンラインゲーム
つまりは、コンテンツ自体になってきたわけです。

ですから、ネットとパソコンを通じて、
供給可能なエンタメとして、おそらくは
最高クラスの製品の一つであるオンラインゲームの
会社が伸びてきているのは当然だと思っています。



第2位 株式会社インターアクション:売上高成長率 938%

記事からの引用で入りますが

デジタルカメラやカメラ付携帯電話等に
使用されるCCDやC-MOSイメージャといった撮像半導体を
検査する際に必要な光源装置、ならびに各種光学検査装置の開発、
製造を主な事業として設立したベンチャー企業である。



はい。これもクリステンセン解釈で
理解可能ですね。

デジカメ業界が、飽和し、デジカメや携帯電話が
コモディティ化し、それ自体に顧客が金を払わなくなってきた
結果、デジカメ会社のサプライヤー企業に
「不十分な」領域が移行し、「儲かる」場所が移るという典型例。



第三位と第四位は、どちらもネット会社。
特にコメントできないのですいません。

どちらも、企業向けの製品を作っているようで
はてなみたいなコンシューマー向けネットサービスとは
1線を画しています。

ただ、こういう企業って化けることがある。

グーグルも、最初は企業向けに検索サービスをOEM
してたわけですが、ある日、突然、化けた。

ちょっと期待してます。


第5位 株式会社イーブックイニシアティブジャパン:売上高成長率 499%

販売数、成長率ともに国内最大級の電子書籍販売サイトですね。
ええ。ひょっとしたら、アマゾンを殺すかもしれない候補です。

出版社の人とか、この会社の存在を知らない人が多い。

この会社の伸び率は普通じゃない。
この2年間で12倍に売上を伸ばしているのに。

出版会全体では、電子出版なんて、
雀の涙だから、誰も気にしてない。

でも、ミクロでみれば、この会社の伸び率が意味することは
「破壊的イノベータ-」の勃興そのもの。

こういう会社が
二年連続で400パーセント越えの伸び率を
記録していることを、もっとアマゾンや出版社は
考えた方がいい。


企業競争ってのは、ゼロサムゲーム的な
所があって、ある企業、業界の業績が落ちるときには、
他の場所で、儲かっている連中がいることが多いです。

一つの企業の業績が悪くなるときは、
ほかのベンチャーだったり、中小企業だったりが
成長してるので、
こういう成長企業に目を通しておくと、
次にどこの市場に断絶の嵐が吹き荒れるか、
また、変化中の市場はどこかというのが、
よくわかることが多いので、お勧めなんです。





というわけで、終ります。

ベンチャー投資が儲かる理由は、
こういう成長企業に投資すると、
成長し始めると2〜3年くらいで
売上が10〜30倍になるからでして。

ベンチャーキャピタルや
プライベートエクイティ投資会社が
小規模な投資ながら、常に市場平均を
上回るリターンを達成できている理由が
このあたりの企業の伸び率をみればわかるかと
思います。

勿論、投資リスクはとんでもなく高いわけですけど。


posted by pal at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(2) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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