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2005年10月27日

マーケットプレイスと映像コンテンツ

ゆうこさんへのお答え。

ネットの経営者は、自分たちが最先端のメディアだといってるわりに、テレビ局というハードもソフトも過去のものを欲しがっているのは、なぜなのですか。
ネットは、いまのメディアを超えられない、と自ら思っているのでしょうか。


これに自分なりに答えてみたいと思います。
全然、ネット経営者の考えと違うかもしんないので
ご容赦を。

田中さんのブログを読んでびっくりしたんですが
現在のネット経営者は今の波を2年くらい前から予想していました。

勿論、漠然と、ですが、TVをホリエモンやミッキーが
TVの買収に走ったのは、そういった勝算があるからだと僕は思っています。

今、どこのネット会社も狙っているのが
「マーケットプレイス」で買い手と売り手を大量に集めた
場所をいかにしてネット上に出現させるかという点があります。

ネット上では、この場所が出現すると、最も大量の売り手と買い手を
集めた場所が、独占状態を築く事になるため、非常に美味しい
ビジネスになることが、ほぼ実証されています。

ebay,価格コム、ヤフオク、itune,などなど、
ほぼ、業界一位の企業が、それ以外の企業を排外してしまうほどに
強大な勢力を持っています。

これらが成功したのは、出口である場所を抑えて
大量の売り手と買い手を一つのマーケットプレイスに
入れ込む事に成功した事が上げられます。

ネットユーザーは一度使い始めると
ほぼ一つの場所に集っていってしまうので
シェアを築けば、あとはそこから独占的に利益を
上げつづけることがしばらく可能なわけです。
(永遠にではありません。いつかは、ルールが変わってしまうから。
そして、IT業界では目まぐるしくルールが変わるので。)


で、今、通信の発達で、放送をネットで流すことが
可能になってきているわけですが、マーケットプレイスを
独占するためには、「場所」と「売り手」と「買い手」を
どれだけ一箇所に集めきる事ができるかにかかっています。

買い手、つまりネットユーザーは、
「一番リンクの多い場所」
つまり、コンテンツの一番多い場所に集る事が
すでに経験則で分っています。


いま、破竹の勢いで勢力を伸ばしているGyaoですが、
場所を容易した上で、日本のネット上のどこよりも大量の
コンテンツを一箇所に集めています。

この競争の中では、とにかくコンテンツの量が
求められるレースになります。

レースの終わりは、ituneと同じで、一旦
一つの映像マーケットプレイスがクリティカルマスを
越えてしまったら、そこに対抗するのは至難の業になります。
そうなったら、チャンスを失います。

大量の映像コンテンツ
映像ターゲット広告を送り込む技術
場所を提供できる技術
さらに大量の広告主

映像マーケットプレイスを作り上げるには
これらをどうやって集めきるかにあって
そして、大量の映像コンテンツを有するのは
既存のTV局なわけです。

下の三つは、既存のネット企業が持っているから
特に問題ないわけです。

TV局の簿価をはるかに上回る不動産なども
買収において魅力この上ないわけですが、
やがて登場するだろう映像マーケットプレイスを抑えることも
また、非常に魅力的なビジネスです。

もし、楽天が、映像コンテンツを大量に揃えて
それで、映像マーケットプレイスを作ってしまえば

映像コンテンツを大量に抑える事(規模の参入障壁)
各映像ごとに最適化された広告(技術の参入障壁)
大量の広告主(規模の参入障壁)
映像コンテンツから誘導されてくる大量のマーケットプレイス(楽天市場)
(これも規模の参入障壁)

といった形で、ネット映像市場において
多重の参入障壁を作り上げることが可能になります。

一旦、独占できれば、コンテンツプロバイダーも
楽天に映像コンテンツをいれるようになります。

一番、人があつまり、また、大量の広告を最適化して
打ち込んでくれ、また映像コンテンツと連動した通販ビジネスを
うてる場所はそこしかないわけですしね。

というわけでして、楽天やLDは、
映像マーケットプレイスのビジネスモデルが
出来上がる前に、先手をうって、自分達で
日本の映像マーケットプレイスを抑えてしまおうと
思ったんでしょう。

ituneみたいなのが、日本で出来てからでは遅いんです。
ヤフーと孫正義は、ebayが日本上陸する前にヤフオクで
規模の参入障壁を気付き上げ、ebayの日本上陸を阻止しました。

ituneでは、完全に日本勢は完敗しました。
規模の参入障壁を築かれてしまい、どうしようもなくなりました。

映像の同じ事が必ず起こります。
そして、起こってからでは遅い。巻き返しようがない。

すでに、アップルが、同じことを映像でしようと
しているんです。ビデオipodはその先駆けです。
一旦、ハリウッド映画やアメリカの映像コンテンツなどを
揃えて、日本に乗り込まれたら手遅れになります。

日本のネット企業は、非常に美味しいネットの
映像マーケットプレイスをアップルに
丸ごと持っていかれてしまう。

先に、日本市場内で、巨大な映像マーケットプレイスを
築きあげて、迎え撃つ必要があります。

で、それには、どうしてもTV局という巨大な
映像コンテンツホルダーが必要なわけです。
どうしてもね。自社内にないんだから、
買ってくるか買収するしかないわけで。

Gyaoみたいに、個別に買ってくる手もあるんですけどね。
赤字に耐えないといけませんから。
コンテンツって、結構バカにならないし。

そこで、ハイリスクだけど確実に黒字でTV局ごと
手に入れれる買収のほうが、ハイリターンを見込めると
ミッキーやホリエモンは踏んだんでしょう。
一気に規模の参入障壁も築きあげることが出来ますしね。

まぁ、博打なわけですけどね。
今、TV局やネット企業にとって
お互いに反目しあっているのは非常にマイナスなんです。

敵は、本当の敵は外にいるんです。
しかも、物凄く強力な敵が。
アップル、グーグル、マイクロソフト。
いずれ、これらと日本の映像市場のプレイヤーは激突することに
なります。ほとんど、これは避けられません。

地上波は衰退傾向が明らかであって、
そして、成長するのは、おそらく、こういった
映像マーケットプレイスでしょう。
そして、その場所を抑えられたら、TV局なんて
いずれ殺されます。コンテンツプロバイダーが
皆そっちにながれちゃう。

それから、日本のネット企業はルールが変わるまで
映像マーケットプレイスという美味しいビジネスが
アップルなんかに独占されるのを黙って見ているしか
なくなります。

TV局は自分達だけで何とかできると思っているみたいですが
大間違いだと僕は思います。一社では、コンテンツの量の
豊富さでしか、差別化できない。それだけじゃ、
簡単にルールを変えられちゃう恐れがある。
できれば、二つ以上の参入障壁を築かないとゲームで
優位にたつのは難しい。

それには、ネット系の会社と組むしかないでしょう。
自社内にない技術がかなり必要なんだから。

もう時間との戦いで、アップルかグーグルか
マイクロソフトか、それ以外になるかはわかりませんが
3〜4個の参入障壁を築いて日本に乗り込んでくる会社が
いずれでる。そして、その時までに迎え撃つ体制が
整ってないと、確実に負ける。


TV局は電波という出口ビジネスが、
ネット上の映像マーケットプレイスに
取って代わられようとしているという事に気付いて
いらっしゃるのでしょうか。

参入障壁は電波でなく、映像マーケットプレイスに変更される時が
迫っているんです。一旦、はっきりした時には遅い。
あまりに遅い。手遅れです。

はっきりした時には、もうゲームは終ってるんです。

それがわかっているのかなーと、
最近思いますです、はい。




posted by pal at 18:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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