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2005年10月12日

既存のメディアと新しいメディア

市民ジャーナリズムの普及で起こるメディア革新--ダン・ギルモア氏

上記の記事を読んで思ったこと。

新しい分野で仕事ができるのではないか、私の持つ従来のジャーナリズムのスキルを新しい分野に生かせるのではないかと思い、10年後に今を振り返って、このチャンスを生かさなかったことを後悔したくなかったのです。


これは正しいと思う。
マーケティング的にも正しい。
市民ジャーナリズムの勃興は記事と編集のコモディティ化を
もたらす。記事がブログのせいで一日に新聞の情報
1年分以上のペースで増えつづける以上は、記事を書く人
編集する人が利益をあげるチャンスはどんどんなくなる。

なので、「戦う人に弾丸売る作戦」、つまり
自分のスキルを売り物にする方法論は全く正しいと思う。


 
多くの人が知りたいと思う情報は、有益な情報といえます。市民ジャーナリズムとして成立するには、単に個人の日記を公開しているだけではだめなのです。



うーん、ここは、どう考えているかが読み取れなかった。
多くの人が知りたい情報を有益な情報と捉えるやり方は
既存メディアの取るポジションだと思う。

つまり、市場に強大な先行他社がいるんであって、
その分野に殴り込めば、ほぼ100%、新規参入者は
負ける。

べき乗則によって、2:8の法則が、情報に確実に
存在する。そして、8割の人が知りたがる2割の情報に
絞って流しているのが既存の大手メディアであって
その分野にだけは参入しちゃならんのである。

最初はニッチ、つまり、のこり8割の、大手メディアが
手を出さない情報にターゲットを絞っているなら
正しいと思う。

大手メディアは、10万〜100万単位の読者をターゲットにしている。
一方で、ブログなら、1000人〜1万人の
ユニークユーザーを獲得できれば、大成功である。
であるから、まずは、大手メディアが絶対に参入してこない
そういう領域の顧客層から始めないと、最初の一歩を踏み出せない。

ブログがここまで広まったのは、一つのブログの情報が
極めてニッチで、10〜100人前後の読者という、
どんな紙メディアでも参入してこないクラスであっても、
特に問題なく運営できるというからであって。

ジャーナリストとしてのスキルを売るのは問題がないが
売る顧客層は間違わないで欲しいと思う。
既存メディアが切り捨てている分野の話でないと、
新規メディアが勝てる可能性は殆どない。



--では、どうすればジャーナリズム的なシグナルを生み出すことができるのでしょう。



これは、インタビュアーの質問なんだけど、
なんで、こう、ジャーナリズムにしなきゃいけないのだろうか。

ジャーナリズムという枠にしてしまえば、
ジャーナリズムを必要としない顧客を切り捨ててしまうのである。

本来、今までのジャーナリズムがターゲットに
しなかった層から攻略しないといけないのが
ネットメディアというか新メディアなのであって
同じ条件で戦えば、大手メディアにかなうわけがない。

自分の得意分野で勝負すれば、そりゃ勝てるだろうよ、
既存ジャーナリズムが。ただ、同じリングにのらない限りは
ネットが有利。だから、のってくるわけがない。今はね。
そのうち、力をつけて、勝てると思ったら殴りこんでくるだろうけど。


--私たちの仕事がなくなってしまうかもしれませんね。


これもインタビュアーの質問なんだけど。

結局だけど、記者の仕事がなくなる段階ではないと思う。
現状、ブログが既存メディアを凌げるのは
かつては、既存メディアが報道しなかった分野の情報だけであって
そこでは、その分野の情報が今までなかったわけだから
「低いレベルの記事」であっても満足するユーザーがいるだけの話。

未来は誰にもわからん。
ただし、既存のプレイヤーに見捨てられた
ローエンド、あるいは新市場に根付いた抜け目のない
新規プレイヤーは、ニッチな市場を食い荒らしながら
上に向かって突き進む。つまり、より利益の高い分野を目指して。

その間、既存のプレイヤーは、大抵の場合、ある時期に
こうしたプレイヤーを「脅威」と捉える。
一方で、新規プレイヤーは「チャンス」と捉える。

既存プレイヤーは、こうした場合、
「既存顧客の防衛」に腐心し
成長が起きなくなる。

一方で、新規プレイヤーは「新しい顧客開拓」を目指す。
これは成長をうみだす。

要するに、脅威と捉えているうちは、
勝負になりませんよ、と。
ギルモアさんみたいにチャンスとして今の機会を
捉えるプレイヤーのみが成長できるんだから。




posted by pal at 03:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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