このブログの人気エントリを読みたい方はこちら
もう一つのブログはこちらです。

2005年10月11日

電子ペーパー戦略メモ

電子ペーパーの今後とか書いてみます。


まず、電子ペーパーは、各社がしのぎを削っている。

これは、電子書籍などを爆発的に普及させる可能性を
もつだけでなく、現在のプリンタ事業を丸ごとぶっ潰す可能性を
もつからである。

当たり前だが、プリンタとはPCに保存された画像、文書を
紙に保存するサービスである。しかしながら、電子ペーパーが
あれば、わざわざプリントする必要はどこにもない。
ダウンロードさせればそれですむのである。

電子ペーパーの普及度次第で、既存の紙事業は大幅に
縮小させられるだろう。
極端な話だが、既存メディアの
紙の宅配サービス、印刷事業などは
縮小させたほうがいい。
電子ペーパーにやられる可能性が高いからだ。
切り離しできる体性を整えておくべきである。

一方で、各社が性能競争をしている以上は、
たとえ、一番最初に発売したとしても
後続メーカーの参入が極めて早期に行われると予想されるため
電子ペーパーは、発売から数年でコモディティ化の波に
されされる。

よって、性能競争が競争のルールに設定される可能性は極めて低い。

コモディティ化された製品に対しては、顧客は
常に、その付属品の多さ、カスタムの効き具合で
自分にとって最も役にたちそうで安いものを選ぶ。

その結果、製品が売れるかどうかは、
サブシステムとチャネルの多さに競争のルールが設定される。

よって、電子ペーパーの真の競争ルールは
サブシステムとチャネルに設定されると思われる。
性能では決してない。

これは、ipodとネットワークウォークマンの関係と同じ道である。

電子ペーパーのサブシステムとは、そのコンテンツである。
つまり、漫画、新聞、雑誌、小説、
簡単なゲーム(数独、クロスパードパズル)などになる。

電子ペーパーのチャネルは、ここでは既存の量販店などを指さない。
つまり、そのコンテンツを売る場所である。

ネットだけでいいと思われがちだが、僕は違うと思う。

電子ペーパーのコンテンツは、コンビニ、キオスクなどでも
販売されるべきである。

つまり、だが、電子ペーパーの
コンテンツダウンロードサービスを
既存のコンビニ、キオスクなどでも行うのである。

携帯からでも可能だろうが、それだと、参入障壁が若干高い。
もっと沢山のユーザーへの
コンテンツ販売チャネルを持つ事、つまりは
コンビニ、キオスクでのダウンロードサービスは極めて
他の製品との差別化を行う上で有利に働くと考える。


現在、ネットユーザーは日本の人口の半分にすぎない。
だから、もう半分をターゲットにするために、
コンビニやキオスクなどでもコンテンツの
ダウンロードサービスは行われるべきである。

またコンビニにおいてダウンロードするサービスに
新聞のような折込チラシの如き、折込広告を
含めるんである。

新聞の折込チラシは結構馬鹿にならないが
そのサービスをコンビニでただでダウンロードできるように
するわけである。(できれば携帯からも)
これは、新たな収入になる可能性がある。
コンビニは地域に密着しているから
こうしたサービスはかなり需要があるはずだ。
これで主婦などをターゲットにできる(かもしれない)


これによって、日本人全てが電子ペーパーを使えるインフラが整う。
電化製品が苦手な人でも簡単に使える機能
そして、ダウンロードサービスを整えれば
誰にでも使える機器となるから。
ネットをやらないオッサン、オバサンなどでも
簡単に使えるようにしておくべき。

いまだに携帯メールもできない人がいるわけだから
こういうサービスは必要であり、
また製品の差別化に役に立つ。

よって、なのだが、数年内に発表されると思われる電子ペーパー
の勝者は、ipodと同じく、より豊富なコンテンツを揃え、
より豊富なチャネルでの販売をおこなう企業になると思われる。

何度も言うが、決して、電子ペーパーの性能は
競争のルールに設定されない。

競争過多で、性能競争がルールに設定されるのは
ほんの1〜2年にすぎない可能性が非常に高いからだ。


ここから先は夢想だけれど

(すいません、ここまでも夢想ですね)

ipod(音楽)
電子ペーパー(画像、文字)
ネットサービス(検索、ネットゲームなど)

は、今後のパソコンの差別化を促す3要素になる。
サブシステムが勝者を決めるのが
今後のパソコンとOS関連ビジネスだと思うから

ネットサービス
(ネットからゲームソフト、地図などのダウンロード可能な機器
GBのネットワーク対応版など)

電子ペーパー
(ネットからコンテンツのダウンロード可能)

ipod
(ネットから音楽ダウンロード可能)

の三つを抑えて、その機能に最適化されたパソコンとOSが
勝者になると思う。要するに、サブシステムによって
パソコンとOSを他社のそれと差別化するわけ。
もう、機能や性能じゃ差別化できないし。

で、コンテンツとチャネルを囲い込んで
差別化し、他の企業の参入障壁にしちゃうわけ。

PSPは、音楽も聴けて、漫画もよめて、ゲームもできるが
万能向け製品は差別化できない故に、絶対に
売れないってことをソニーは学習せんかったのかねぇ・・・・


posted by pal at 12:22 | Comment(0) | TrackBack(1) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

こ、これすげぇ!シリーズ
Excerpt: 最近CMで見たんですが・・・ 電子ペーパー材料 富士通やるなぁ!! これが普及すれば格段にペーパーレス化が進むでしょ。 何か楽しみだな! 普段何気なくすごしてる生活の中でも、「これ無駄だなぁ」と..
Weblog: AK5 そろそろ就活でもモラトリアムな俺ものがたり
Tracked: 2005-10-13 00:49