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2005年10月09日

自分向けメモ@メディアビジネスとイノベーションへの解

既存のメディア、特にニュース媒体は
限界に達しつつある。

結局、今まで、記者と編集者を内部に抱える
特化型企業であった雑誌や新聞は、そのビジネスモデルを
変えざるを得ない。

で、イノベーションのジレンマで
どの段階にあるかっていうと
「メディアリテラシー」って言葉が
叫ばれ始めたが、
もう記事の良さが、読者にとって、どれがいいのか
悪いのかわからない段階に達しつつある。

「顧客に製品の良し悪しを評価させる」のは
製品が行き過ぎている場合が多い。

顧客は、良い悪いでなく、自分に役立つかどうかで
買うわけで、メディアリテラシーは二の次、
三の次くらい。自分に役立てばそれでいいわけで
それ以上の性能は要求しない。メディアリテラシー
をもってまで、性能評価しろというのは無意味な
問いかけ。

ニュースの顧客が優先して片付けたいのは、
記事の良し悪しを判断することでなくて、
「興味のあるニュースを聞かせてくれ」という点に
尽きる。

顧客は結局、やりたくない事は永遠にしない。
だから「メディアリテラシー」なんて面倒な事は
おそらく、今後もしない。

この分でいくと、興味の細分化が進んで
より利便性に優れ、カスタマイゼーションがきき
さらに記事が届く速度が速いネットが優位にたつ。


現状、マイクロソフトと新聞は、製品の性能が
「行き過ぎた」ことによってさらされる
コモディティ化の波に飲まれつつある。

その結果、マイクロソフトは、リナックスのような
オープンソフトウェアのように、リリース速度が速く、
カスタマイズが効き、個々人の用途において
利便性の高いソフトウェアによる破壊に瀕している。

IBMが辿った道と同じで、この段階では、
先頭にたって自社技術で戦うことは
得策ではない。

自社技術を公開して、周辺事業の先端にたって戦う特化企業に
弾丸、つまり技術を売りつけて稼ぎまくる時期に
入りつつある。

勿論、その間、さらなるハイエンド市場で戦いつづけることも重要。


結局、新聞も同じで、もうジャーナリストが
先頭にたって権力と戦う時期ではない。

第四の権力もまた、民営化されるべき時期。

記事も編集も、外部に委託してしまう。
そして、その外部者が戦うための弾丸を売って稼ぐ時期。

勿論、よりハイエンド市場に逃げるのも良い。

メディアは、IBMが
最初、コンピューター事業のトップランナーであった
時代から、内部改革をしてハイエンドではコンサルティング事業と
システム統合事業で戦いながら、ローエンドでは
技術、部品、サブシステムを
一般市場で販売しはじめたと同じ戦略が必要。


記事を書くことと編集する事、宅配する事業を
完全に外部に委託して、彼らに性能競争をさせる時期で
記事のネタのみ探してきては
ポータルや、ブロガー、参加型ジャーナリズムの
構成者などに売りつける事業へとシフトするべき。

どうしても、記事を書きつづけたい人は、
より高級で、新聞に残された市場である、
ネットをしない人、あるいは
信頼できるジャーナリストの情報のみを望む人達向けに
高級紙を作って販売すればよい。

それは、かなり魅力的な事業になる。


記者は、ネタを集める能力に特化して、
それをポータルや参加型ジャーナリズムの参加者に
売る。批判や記事書き、編集、宅配は、
ブロガーなり、ポータルなりに任せる。

戦う人に弾丸を売るとい戦略をして、彼らを一つの
体系内におさめる。

調査のみに特化して、
報道は他の連中に競わせればいいという事で。

どうせ、ネットのせいでコモディティ化してるわけだし。
記事宅配、記事作成、編集は。


ネットでは調査会社が一杯あるが、そっち系が
次にのびてくるのではなかろーか。

そして、それが記者の再就職先になるんじゃないなーと。

調査報道のうち、報道はもう必要なくて、調査のみに
特化すべき時期なんじゃないかなーと。




posted by pal at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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