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2005年09月27日

人的ネットワークの崩壊の話

組織の自己崩壊に関する研究

これ、滅茶苦茶面白かった。

最後で紹介されている「ピーターの法則」はまだ読んでいないが
「人脈作りの科学」 安田雪著のほうは読んだ。
これは面白かった。安田さんの著書はネットワーク解析関連で
興味をもって読み漁った。

階層型社会にしろ、スケールフリーネットワークにしろ、
その原点は、ハブとノードの二つの関係、そして、
「強いものがより強くなる」という原則が働く事に関しては
変わらない。

古く、よりたくさんのリンクをもつノード)ハブ)に
ノードは優先的にリンクするという属性は
そこかしこで見られる光景であり、それは組織でも
ネットでも同じ。

ここで、上記のブログが持ち出した両者が存在しうる
前提が非常に示唆に富んでいる。


階層型組織は,階層の上ほど優秀であることを前提とした組織である


ネットでいえば、アルファブロガーは、常に他のブロガーよりも
優秀で良い記事を上げてくれるからこそ、アルファなのである。

だが、ここで、アルファブロガーの書く記事の質が下がったり
あるいは、それよりも良い記事を書くブロガーが出現したりすると
どうなるか。

それは、上記のブログで示唆されているような事が実際に
ネット環境でも起こるかもしれない。

頭脳流出というか、何かの関係で、
一つの組織内で、改変が起こり、上層部よりも下層部のほうが
優秀で、斬新で、素晴らしい能力をもっていると
組織としての前提が崩れてしまう。

つまり、ネットワークの崩壊に繋がりうるのである。

組織の性質上、常に上部構造は下部構造より
優秀である状態を保とうとするので、
そこで悲劇が起こってしまう。
いわゆる飼い殺し状態に置かれる事にもなりうる。

勿論、あまりに新しすぎて、周りの誰にも理解されない
という事もありうるが、そこまでの天才は少ないので
それは、はずれ値として処理しきれるだろう。

マイクロソフトを退社してグーグルに入社する人たちの間にも
そういうことが起こっているのかもしれない。

ビルゲイツも年をとった。そして、マイクロソフト内でも
同じようなことが、つまり、下部組織があまりに優秀になりすぎて
上部組織(ゲイツを中心とした幹部)を追い抜いてしまったのかもしれない。
その結果、組織内のネットワークが崩壊し、頭脳流出に繋がったと。


こういうのもなんだが、漫画においても同じようなことが
起こっている。本来であれば、ジャンプやマガジンの漫画という
のが一番面白いはずだ。なぜなら、あそこの新人賞というのは
桁違いに多くの人が応募しており、その中から選びぬかれた
新人というのは、他の雑誌の新人賞のレベルとはつりあっていないハズ
なのである。

ところが、色んな雑誌を見ていくと、ジャンプやマガジンよりも
ずっと面白い漫画が、他のマイナーな雑誌で連載されることが
少なくない。

本来であれば、マイナー雑誌では、そんな作家を捕まえるチャンスなど
ないはずだ。ところが、現実ではチャンスをものにしている。
何故だろう?

まぁ、ここに、上記のような話をいれるのは
アレかもしれないが、結局、どこの会社にも
同じような組織原理が働き、一歩進んだ形での原理を
理解できない人が上部に、どの時点かで存在するように
なるのかもしれない。

組織の崩壊というか、どんな漫画雑誌でも
延々と人気絶頂であれた事はないのは
こういった組織の疲弊の問題と根を一緒にしているのかもしれない。

流行は、物凄く早く変わるし、作品を選ぶ編集者の
「面白い」と思える作品と大衆が「面白い」と思う作品の
間では差がでるのも当たり前。

誰にでも面白いと思える作品なんてないのだし、それは
仕方ない。誰でも年とともに面白いと思える作品は変わる。
これは事実。

結局のところ、編集というか、新人賞とか
エンタメとかの限界でもあるんだよね。
こういうのは。人間が年をとり、衰えていくのに
ある程度年を取らないと上にいけない仕組みになっているから。

そして、上にいった時には
時代の感覚と自分の感覚が離れてしまっていて
流行を読みきれなくなってしまっている事が
少なくないんだんろう。


漫画家でも、年をとると、同じことがおこる。
結局、年をとれば、読者が面白いと思えるものと
自分が面白いと思うものの間に溝ができてしまうのも
しょうがない。

少年誌であれば、少年がターゲットなのに
漫画家はどんどん年をとり、少年の感覚とは
かけ離れていく。

悲しいもんです。

ただ、そうやって、個人や組織を老いさせることで
また新しい組織が勃興する事を可能にするわけだから
そうやって、常に組織も人も新しさを保つんだろう。

死っていうのは、個人にとっては悲劇だが
組織やネットワークにとっては、その若さを保つ上では
必要なものなんだと思う。





posted by pal at 18:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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