このブログの人気エントリを読みたい方はこちら
もう一つのブログはこちらです。

2005年09月02日

戦争プロパガンダ10の法則と政治プロパガンダ

歴史家アンリ・モレルは、20世紀における
戦争で普遍的に使われる戦争プロパガンダを
10の法則にまとめた。

「戦争プロパガンダ10の法則」アンヌ・モレリ著 草思社 2002年 より


戦争プロパガンダ10の法則

[1] 我々は戦争をしたくない。

[2] しかし、敵側が一方的に戦争を望んだ。

[3] 敵の指導者は悪魔のような人間だ。

[4] 我々は領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う。

[5] 我々も誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。

[6] 敵は卑劣な戦略や兵器を用いている

[7] 我々の受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。

[8] 芸術家や知識人もこの戦いを支持している。

[9] 我々の大義は神聖なものである。

[10] この戦いに疑問を投げかける者は裏切り者である




最近の政策論争とか聞いていると
このプロパガンダ法則を思い出してしまう。

ちょっといじれば、政治プロパガンダの基本法則に
置き換えられる。

以下、政治プロパガンダの基本法則



1 我が政党は選挙民のために働いている。

2 しかし、敵の政党は選挙民のためでなく私利私欲の為に動いている。

3 敵の政党指導者は悪魔のような人間だ。

4 我が政党は利権や賄賂のためではなく、日本のために戦う。

5 我が政党も誤って犠牲を出すことがある。
 だが、敵の政党はわざと残虐行為におよんでいる。

6 我々以外の政党は卑劣な戦略や公約違反を用いている

7 我が政党の受けた被害は小さく、敵の政党に与えた被害は甚大。

8 芸術家や知識人も我が政党を支持している。

9 我が政党の大義は神聖なものである。

10 我が政党のマニュフェストに疑問を投げかける者は国賊である。


こんなトコですかね。
公職選挙法のせいで、もうポジショントークできないから
こういう話をしてみたり。


使用例

1、2  主にマニュフェスト、公開討論などで。どの政党もこれは主張します。

3    主に週間誌などでの党首のスキャンダルなどが特に効果的。

4    どこの政党もどこかから献金なり賄賂なりを受け取っているのに
     何故か、みんな揃って「日本の為に」と仰います。信じられるか。

5    自分が批判を受けると、話題そらしに「敵の政党も同じような事か
     それ以上に悪い事をしているじゃないかと逆切れしますよね、よく。

6    政権公約を全て守った政党は、日本憲政史上存在しないのに
     相手方のアラばかり指摘なさいます。全ての政党が。

7    自分の陣営の支持者を鼓舞する時に使われます。
     選挙期間中は、どこの政党も「我々が一位になる」と仰います。
     しかし、できることなら、二位以下の順位も
     ついでに教えて欲しいものです。

8    「多くの方が我々を支持してくれています」というのは、
     選挙期間、よく聞く言葉ですが、投票率100%を
     獲得したことのある政治家は、今まで存在しないわけですが。

9    皆さん、神聖な大義のために戦うのはいいのですが、
     政党の数だけ神聖な大義があって、何を信じていいのか
     わからない人が多いことにも気付いて欲しいですね。

10   自らの支持者を使って反対意見を封じ込めるために
     使われる手法。リンチの正当化になるので勘弁して下さい。


posted by pal at 20:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。