ハコフグマンさん
映像プロダクションの方のブログで、そちら方面のことが沢山知れて
非常に面白い。
そして、どうしても自分の分野と比べてしまう。
プロダクションの進む道は
特に、このエントリを読んで考えることがあった。
漫画業界なんて、今は漫画家が余っている状態だから
競争が熾烈だ。もっとも、その競争を勝ち抜いても
その先に又、連載枠競争が待ち受けているわけで、
しかも、漫画自体の売上が落ちている上に
デフレの世の中だってのに漫画の単行本の値段だけは
何故かあがっていくという愉快なスパイラルなんだけど。
ただ、漫画ってーのは映像よりも遥かに
製作コストが安い。
まずは製作コスト。
これが、馬鹿馬鹿しいほどかからない。
インク、紙、ペン、鉛筆。
こんなもんで昔からかけたし、
今では、パソコンもってて、製作用ソフトもっている
奴なら、製作コストは、アシスタント雇わない限りは0だ。
まぁ、紙代と鉛筆代、消しゴム代ひっくるめて
2000円程度だろう。一作かくのに、僕が必要とするコストなんてね。
それに、モノクロレーザーのインク代。
だけど、これは、印刷所にデータ入稿すれば
使わなくてもいい。
要するに今は時間以外のコストをかけずに
漫画かけちゃうんである。
出版社の下で書くなら、これで出来た漫画に
原稿料が入る。一枚7000円〜10万円。
一枚10万円なんてもらえる人は、業界にも
そういないから、大抵は1〜2万円程度。
月間紙なら、一月31P程度なので
原稿料だけでも何とか生活可能だし、
それでも、製作コストが馬鹿安いから、漫画家は
生活できる。製作コストが低いからこそできる芸当ではある。
で、コミックスがでると、印税として10%は
作家の懐にはいるので、それがボーナスとしてつく。
10万部程度でれば、一冊400円のコミックスだと
400万入るわけである。10万部売れる人も
なかなかいないわけだけど。
大ヒット漫画家とかになると50万から70万程度売れるから
印税だけで1000万単位の収入になる。
大ヒット漫画家とかは月収1000万とか珍しくない。
同人紙とかになると、
印刷代が500部で7万円程度。
1000部で11万円程度になる。
一冊600円で売って、1000部はければ
60万円。同人専門書店という販路が今はあるので
同人作家はそこに委託する。
同人専門書店は7掛けなので、売上の3割は書店に入る。
なので、純利益は1000部売って30万円程度。
一月に一作書いているような同人作家なら
それで食っていけたりもする。
勿論、同人作家で1000部売れるような奴は
エロのみではあるが。
結局、宣伝販路として、人気漫画のキャラを
勝手に使わせてもらえる土壌があるから
彼らのようなプレーヤーが存在できている。
最も、1000部売り切れるというのは
かなり力のある同人作家じゃないとムリだけれど。
それでも、プロクラスの画力がある人なら
2000〜3000部程度は売ってしまうので
彼らは、かなりの収入を得ている。
特に二千も売ってしまう連中なら一月60万円程度は
稼げてしまうし、沢山本を出すと継続的に収入があるようになるから
結構凄くなる。時には年間一億とか稼ぎ出す人もでる。
無論、これはトップの連中に限られるんだけど。
映像メディアとプリントメディアだと
やはり、初期投資が全然違うな、なんて思う。
向こうは、ドキュメンタリー一作につき300万円。
こっちは漫画一作につき3000円〜1万円程度の世界だ。
(ただし、アシがいなくて、コンピューター使っている場合のみ)
漫画業界、出版社の下でやるか同人でやるかはその人次第だ。
今は。どっちにも利点欠点がある。
さて、やはり、これからの問題は、
ハコフグマンさんのいうように販路の開拓だ。
同人作家が誕生したのは、同人紙の販路として
同人書店コミックマーケットが勃興したのが上げられる。
そのせいで、今まで存在しなかった
作家群が誕生したわけである。
この流通の販路が、今のようにいくつも誕生するまで
(同人書店という形で)10年かかった。
また、広告の販路として、ネットが勃興したのも上げられる。
ネットで作品をまず公開して、それで知名度を高め、
同人世界で成功した人がいるように
ネットという広告手段は、ニッチな市場を開拓する上で非常に
「使える」。
ハコフグマンさんのような製作プロダクションにとっては
広告は、非常に重要だろうと思う。
同人作家のように、既存の人気コミックの人気キャラという
広告塔がなく、エロも使えないだろうから
単純なドキュメンタリーでは、とても売れないだろう。
僕も、最近、ネット時代においてストーリー漫画を
独自の販路で売るにはどうしたらいいか
なんて考えているが、こいつが実に難しい。
アメリカではオンライン漫画家が結構いるが
成功していると言えるのはほんの数人だという。
ウェブコミック・アーティスト、その生活と実態
こちらの記事に詳しいが実情はかなり厳しい。
日本ではアニメや漫画はかなり強いから
ウェブで漫画をかければ、かなり多くの読者に読んでもらえるだろうが
この記事で触れられているカーツ氏のようなレベルになるのは
本当に難しいだろう。つまり、生計を立てれるレベルに達するには。
最も、その段階になるまで、頑張ろうとする作家もいないのだけれど。
ウェブで本気で漫画を書き、そこを広告塔にして、
人気を博したら、同人誌流通網を使って
漫画をさばくことはすでに可能なのだが。
30ページの本を500部程度売れれば、まぁ、それなりに
金にはなる時代だ。だから、まずそこからはじめてみるのも
悪くは無い。四コマとかなら可能だろう。
CD-Rのメディアで売るという手もある。
これなら、印刷という手間を省け、さらに
同人書店という販路を吹っ飛ばして自己のサイトでの
直販にすれば、200〜300円で売っても利益は出る。
時々、やってみるのも悪くないな、なんておもう。
ブログのおかげで、漫画などをアップするのは簡単になったし
TBによる情報拡散システムも確立された。
誰かが、その内、始めるだろう。
いや、もうやっている人もいるもかもしれないが。
ネットのおかげで、出版社に頭を押さえつけられていた時代は
終りつつある。だが、一人で何かを始めると言うのは
本当に大変だ。覚悟がいる。
やるのだったら
「勇者、一人でたつとき、最も強し」
という格言を胸にぶちこんで、やるしかない。
しかし、漫画でなら、それなりにやり方はあるが
ハコフグマンさんとかの映像メディアのように
初期投資のでかい分野は本当に大変だ。
販路として、どこを使うか。
まぁ、やるとしたら、アルファブロガーとかの宣伝力とか
を貸してもらうのがいいのかもしれない。
切込隊長のトコとか、アルファな人たちのドキュメンタリーとか
作って、それぞれのページで宣伝してもらうとか。
それでも、3500円のDVDを買ってもらうのは大変だろうなぁ。
なんてったって高い。漫画をCD-Rのメディアで売るなら
自分で焼いてやれるわけだから一つ300円でも
十分すぎるほどだけれど、3500円となると
みんな、躊躇するだろうし。
アルファブロガー全員を巻き込めば、
それで6〜7万人程度にリーチできるけれど
そこから最低でも1000人くらいに3500円のDVDかっても貰わないと
いけないんだもんね。やっぱ値段がきついよな。
んでも、アルファブロガーっていう広告塔は
ニッチな市場にリーチする上でいいと思うんだけどね。
なんだかんだで、やはり、その広告力はでかいと思う。
この広告力は、漫画にしても何にしても
ニッチな市場にリーチしたい人向けだと思うんだけどね。
漫画関係のブログも多いし、そっちのコミュニティで
上手くやってハブになれれば・・・なんて思ったりもする今日この頃。
これから、徐々に販路は開けてくるとは思う。
電波による独占の時代は終りつつあるから。
同人書店の勃興によって、新しい販路が開けて
同人漫画が隆盛を迎えたように
製作プロダクション向けの販路も
TV以外に大量に現れてくると思っている。
特にこれからは。
しかし、制作費が安くて人気のある漫画ってのは
便利だとしみじみ。
もっとも、それゆえに競争も激しいけれどさ。
映像コンテンツの場合GyaOというのがあります。
無料でそれなりの画像品質でUPする、というのも、
同時に広告収入を以ってUPする方法になりえます。
漫画の場合は難しいですねぇ。
とはいえ、「かとゆー家断絶」さんとかのように人気のあるホームページにリンクしていただいて、というのが妥当かと思われます。
最初そういう風にしていただいた後に、なんとか人をキープするような作品を作る、とか。
エロが無い(二次創作ですが)のに人気がある、というのも見たことがありますし。
それでは、また。
もう映像コンテンツの場合はGyaOが
あるんでしたね。
僕も登録しております。
漫画のほうは、エロが無しで人気があるという
二次創作はなかなか難しいです。
エロというのはそれだけパワーがあって
ガンダム×ガンタンクの18禁漫画が
1000部出る世界なのです。
正直な話、ドッキングという言葉以外
エロスの欠片もないと思うのですが
一体、どうやったら18禁にできるのか
想像もできません。
ガンヲタと女心は
僕のような凡人の理解の範疇を
脱していると思っております。
>エロスの欠片もないと思うのですが
最近は擬人化なんていう技術もありますからねぇ。
それに、そういうふうに購入される人の多くは想像力が豊かな人々が多いですから。
P.S
ところで、私は今、したのURLのような雇用形態の仕事をしております。
http://www.asahi-net.or.jp/~RB1S-WKT/qa2135.htm
この「偽装派遣」というものは、派遣された個人事業主(名義だけ)を派遣することで雇用保険等、保証など何もないようにしているわけです。
ただし、個人事業主となっている「偽装派遣」を法人名義に変更することで合法的に会社に資金をあてがうことが可能になります。
そして、その資金を使い、18禁ゲーム会社を設立し様として(もうすぐ登記の日)おります。
このようにして、最初は副業としていろいろと試行錯誤したほうがいいかもしれないですねぇ。
それでは失礼いたします。
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http://left13.jp
時流にのったやり方で
非常にうまいやり方ですね。
とはいえ、ガンダムをみて
手淫できる方というのは
想像力を超えて、ある種の新しい形態の
知の創造の域に入っていると思うのは
僕だけでしょうか。
まさにニュータイプ。
小学館は、漫画のオンライン配布に関して
積極的なんですよね。
ネット広告は、難しいですけど
色々と試してみたいです。