団藤さんとか理系白書さんとかのブログを読んでいると、
ため息まじりに書いてる感じだが
新聞がネットに載せられる情報というのは
紙に載った記事の転載であり、二番煎じであって特ダネは絶対に
ネットには流さないそーだ。
要するに、新聞読んでくれって事なんだろうが、
僕個人としては、ネットに特ダネを流さないってのは
新聞の自殺のような気がしている。
理由は簡単で、ネットに重要な情報を流さなかったり
いい記事を載せなかったりすることで
ネット上に存在するブログのような草の根ジャーナリズムに
成長の機会を与えてしまっているから、と考えているから。
最初から、全力でネットに取り組んで
この際だから投資のつもりでガンガンいい記事、特ダネを
ネットに流し、TBやコメントをガンガン受け付けていれば
ここまで草の根ジャーナリズムが成長する事はなかったと思う。
韓国でもアメリカでも。
ただ、どこの国の新聞社もそれができなかった。
自分の本業である紙の販売に打撃を食らうのが怖かったんだろう。
そうやって、ネットには、
大した情報を流さなかった既存メディアは
ネット上に新しい勢力が育つのを黙認してしまう結果となった。
既存メディアは、ネットに重要な情報を流さない事で
ネットの普及速度を落とし、ネットに自分達の
ユーザーが流れるのを防ごうとしたかったんだろうが、
アメリカでも韓国でも、それはできなかった。
ネットに、プロの情報屋が本気で参入しなかったせいで
それまで存在しなかったアマ分野からの情報が氾濫してしまったのだ。
最初から、ネット上にプロ情報が氾濫していれば、
ある程度は、この流れは抑えられたかもしれないのだが
それをしなかったせいで、ネット上にはアマからの情報源が
育つ環境ができてしまった。
プロの情報屋というか、
情報市場の先行者がいなかったせいで
弱小情報ソースとしてのブログなど、新興勢力が
成長しやすい環境がネット上で形作られてしまったのである。
要するに、こういったメディア一般の態度が
結果として、アマ分野からの情報発信が
育つ環境を作ってしまったのだと思う。
敵を潰そうとした行為そのものが、敵に塩をおくる行為だったと
いうべきだろうか。
もう、手遅れっぽい部分もあるし、
今更、殺そうにも殺せないほどに
ブログの数、ネットの情報量が増えてしまった。
新聞社は、大量のデータをもっている。
毎日は160万もの写真を保存しているそうだけど
ブログによる写真共有などの取り組みがすでに始まっており、
これが広まった場合、一日に1万くらいの写真がネット上に
溢れ返る時代が来そうだ。
携帯つきカメラ、無線LANのせいで、
簡単に画像が保存、アップできるインフラが
急速に整いつつあり、そういう状況が整ったなら
半年ほどで、毎日がこれまで集めてきた写真と同数の写真が
ネット上に氾濫することになる。
あくまで、個人的な意見だけれど、この先、どんどん
新聞社のもつデータというのは、相対的に力を
失うので、ブランド力がまだあるうちにできる限りの
ネットユーザーを取り込む策を打つべきだと思うのだが
いかがなものか。
gooは図書館の書籍をロボットで取り込んで大量の文字データを
ネット上から検索できるようにしようとしているし
画像に関しても、画像ブログ、携帯つきカメラ、無線LANの
普及によって爆発的にネット上に溢れ返る可能性がある。
情報市場のプレーヤーにとって、新規参入者の増加は
すなわち、取り分の減少を意味するので
体力のあるうちに手をうつべきだと思うのだが。
今の戦略だと、ライバルであるネット情報の力を強くする結果に
結びつくだけで、もう特ダネをブロックする事で
紙の売上を守れる時期ではないと思うのだが、いかがなものか。
積極的にネット上に特ダネだの記事だのを流して
ネット上での情報屋として
ハブとしての地位を確固たるものにするべき時期だと
思うのだけれど。
ネットでの情報価値は、すべて価格が0円なので
ユーザーは、ネットの情報において
「古く沢山のリンクをもつノード」
つまりは、ハブに優先的にリンクする傾向がある。
これだけははっきりしている。
なのだから、ネット上にこそ、最初に特ダネを流して
積極的にTB、コメントを受け付け、
最初にハブとしての位置を作り上げることこそが
最も重要な事だと思うんだけど。
ネット時代においては特に。
漫画に関しても同じことが言えて、
もう、ネットに全部流しちゃっていいと思うんだよね。
特に、弱少紙なんて。
本気でネットで競合しようという意思が必要な時期だと思う。
将来そうなるんだから、早く動いたほうが特なんだよ。
ネットユーザーの動向を考えると。
紙の売上を守ることだけに腐心していると
ネット上でのエンタメの隆盛に手を貸すことになって
新聞と同じ目にあいそうなんだよなぁ。
いや、それとも、もうなっているというべきか。
全メディア閲覧時間の15%をネットに食われている時点で。