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2005年05月07日

未来日記:新聞版

2030年5月7日

僕は今、自室で、この文章を書いている。

現在、「新聞社の変遷」という連載をブログ上で行っていて
中々、好評を得ている。

僕が新聞社に入社して4年目。
現在の月収は先月60万ちょいだった。

内訳は、給料が30万円、ブログから広告収入が20万円ちょい、
また、社内でのブログPVランキングで一位を取ったので
その報奨金10万円。

僕のブログは、現在、一日5万人ほどの人が訪れ、
PVも12〜3万程度ある。社のブログでは、2位を大きく引き離して
一位だ。

現在、新聞社の多くは紙の売上や広告費でなく
ネットから得られる広告費を屋台骨にしている。

2010年から深刻化し始めた新聞の部数減少に伴ない、
新聞社の多くは、ネットから広告収入をえる形での
経営形態に舵を切った。

僕の所属する新聞社では、社員全員にブログを開設させ、
一人のブログにおけるPVノルマを1万とした。

2010年以降は、記者の実力主義時代と言われ、
ブログでPVを稼げない記者は、次々とふるい落とされていった。

「一日一万PV稼げない奴は文章のプロとはいえない」

こんな言葉が格言とされたのもこの時期で
今では、文章を書く人間は、純粋にブログのPVで
実力が測られる時代になっている。

僕の新聞社でも、当時の社員400人中、その半分近くが
2020年までに解雇されたそうだ。

そして、新しくPVの大きいブロガーが記者としてヘッドハンティング
されてきた。今、社で大きな力をもっているのは彼らである。

現在、うちの新聞社の社員ブログの総PVは一日400万程度。
(ちなみに社員の総数は370人程度)
それと、社で開設した地域コミュニティブログのPVが
一日500万程度で社のポータルサイトと合せると、
全体での一日のPVは1100万ほどである。

僕らの給料の大部分は、これらのサイトからの
広告から生み出されており、紙に関しては現状、
経営的にお荷物状態になりつつある。

僕が入社したのは2026年のことで
大学時代に開設したブログが人気を博し、新聞社に
誘われたのがきっかけだった。

現在、ブロガーの囲い込みは熾烈を極めていて、PVの稼げる人は
売り手市場の如くなっている。

これは、勿論、弊害もある。
記者の多くがPVばかりを気にしているし
中には、PVの減少を苦にして自殺する人まで出ている。

先日、後輩から相談をうけた。

彼は、入社以来、PVがあまり伸びておらず、その事を苦にしているようだった。
一日12000PV程度しか稼げておらず、最近、減少気味だという。
自分のできる範囲でアドバイスをしたが、最近、この手の悩みを
先輩からも持ち込まれる。

このような状況がジャーナリズムにもたらしているモノが
良い状況なのか、悪い状況なのかは判断できない。

が、現状、他に取るべき道もなく、
こういった方向でしか新聞社は生き残れなかった。

ここ10年の間に
紙の新聞にこだわりつづけ、ネットからの収入形態を作り出そうとしなかった
新聞社の多くは倒れてしまったのだから。




posted by pal at 12:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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