今週は、もうiphoneの話題で、お腹一杯なんですが、しかし、いつ聞いてもジョブスのスピーチは天下一品です。
9:42am - 「今日われわれは、革命的な製品をみっつ紹介する。最初はタッチコントロールのワイド画面iPod」。どよめき。「二番目は革命的な携帯電話」
9:43am - 「そして第三はブレークスルー的なインターネット・コミュニケーション・デバイス。」三番目への反応はやや微妙。とはいえ総立ちに近い状態。
と前ふりしておいてから、
「iPod、電話、インターネットモバイルコミュニケータ... でも別々の製品ではない!」」
「名前はiPhone!」
「アップルは今日、電話を再発明する。これがそれだ」 ネタ画像。拍手。
こうですね。伏線を貼り、間を取って、観客を焦らして引き込む。いやあ、愛からずの上手さです。
そういうわけで、今日は、スピーチが異常に上手い二人の人物、スティーブン・ジョブスと岩田聡さんのスピーチの中でも特に秀逸なのをご紹介したいと思います。
ジョブズの卒業祝賀スピーチ
まずは、ジョブスの有名スピーチから。圧倒的なカリスマを有するジョブスですが、このスピーチを読めば、その凄さがわかると思います。読み終えた時は、そりゃ感動したものです。是非、ご一読を。
さて、次は最近、絶好調の任天堂を率いる岩田聡社長です。この人もスピーチが本当に上手い。素晴らしいものがあります。ご紹介しますが、
岩田聡社長GDC2005基調講演全文 - Nintendo iNSIDE
こちらは、2005GDCでの「ゲーマーの心」と言われるスピーチです。これは実に素晴らしいスピーチですんで、是非ご一読ください。任天堂の経営方針やビジョンが集約されています。
メディアブリーフィング 岩田社長スピーチ : E3 2006 : Nintendo
もう一つはこちら。
岩田社長が、2006年のE3で行なったスピーチです。Wiiのコンセプト、そして目指すべき方向性を示していますが、このスピーチも本当に素晴らしいものです。
このスピーチを読んだ時に、この人は実に素晴らしいと感心してしまいました。Wiiについては、「自分の存在理由を賭けた戦い」とも形容していますが、今回の戦いについては、僕は、「任天堂が戦い、任天堂が勝った」と思っています。
山内語録
こちらは、任天堂取締役相談役、前社長の山内 溥さんの語録ですが、その中の、
岩田なら絶対に長期にわたって、任天堂がこのビジネスで王座に居続けられるだけの手腕を発揮し、そして安定的な王国を築いていけるのかどうか、それはわかりません。しかし少なくとも、いま私が考えられる最善の人選だったと思います
ゲームビジネスに必要なハード、ソフトの両面で先天的な理解力、才能を持っている
という評価。山内前社長の眼力は流石だなぁと感心してしまう次第です。本当に見事な後任人事だったと思います。
あと、ついでに、Wiiのコンセプトについては、
ニンドリドットコム〜宮本茂さんインタビュー〜
こちらの宮本さんのインタビューもついでに読むといいと思います。
でも、数年前から任天堂が「中心から少し外れましたよね」って世間から言われるようになって…。でも、そのことは逆にゲームマーケットそのものが、実は世の中からずれてきているということに、早く気づくチャンスにもなったわけです。
それはつまり、10年前にN64でゲームが3次元になったことで1回変わって、今度はWiiでインターフェイスから全体を見直すことで1回変わる。でも、10年後くらいにまた何か変わらないとWiiのままではいけへんっていうことを繰り返すんでしょうね。
など、非常に興味深いことを仰られています。
それでは、今日はこのあたりで。おやすみなさい。
予想以上に感動しました(笑)。