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2005年04月07日

マスメディアのカラクリ

500番組のPCテレビ開始

R30さんとこのお話や、
その他、こないだのNHKの「日本の、これから」の感想を述べている
ブログ、内田先生のブログを読んで、このPJニュースを読んだ。

このニュース自体は、はっきしいって、もう3〜4日前の日経で読んでいたので
目新しい所はなかった。

だが、その3〜4日の間にブログ界隈で行われた議論を呼んだ後で、
ちょっと考えた事を書いておこうと思う。

内田先生が、階層化=大衆社会の到来の中で紹介なされている
子供の教育速度は、子供が持っている「潜在的能力」と
「子どもの学力は母親の学歴と相関する」
という苅谷剛彦の説は、やはり、我々に、教育の抜本的な見直しを迫るものだと思う。

これは、階級間の間での、学習意欲の差が、すなわち、
情報そのものに対する学習速度に
決定的な差をもたらす、とい事であり、
そして、それが、階級間における情報の断絶、
ひいては、ある種の格差社会を生んでしまう。

R30さんが、「NHK「日本の、これから」は逆啓蒙電波だ」
最初で下記のような事を述べられている。

そういった事を考慮にいれつつ、
これからのブロードバンドメディア社会の進展を
考えると、ちょいと厄介な問題が生まれることが予想されてしまう。
まったくなあ、こういう番組に参加する奴は事前に
内田センセイが「このところずっとこのことばかり考えてる」って
書いている階層化社会についてのエントリぐらい、前知識として読んでから来いっつーの。


全く同意だけれど、こいつは、ちょっと難しい。
なぜならR30さん並の学習意欲、知的能力をもっている人は稀だからだ。

R30さん並の人というのは、上位知識人のレベルに分類され、
彼のような学習意欲と知的能力を併せ持っている人というのは少ない。

どちらか一方、あるいはどちらも持っていない人の方が多数で
あるような気がする。

その為、ああいったマスメディア的な番組にでる人に
そういったモノを期待するのは酷だと思う。
勿論、教育によって、ある程度の是正を望むことは可能
だと思うし、それは間違いないと思うだが、それすら
子供の学習意欲と無関係ではいられない。
やはり、限界があると言わざるをえない。

そして、何よりの問題は、マスメディアが、対象としている視聴者の
大部分が、そういった人達であるという事だと思う。
この対象というのは、「だましやすい人々」といいかえてもいい。
エンタメってのは、「だまし」のメディアであり
大衆だまして、金を巻き上げてるんである。残酷だが。

要するに、マスメディアの大部分というのは、
学習意欲や知的能力が、若干低めの人達を対象として番組を作っている
って事実があるんである。そういう人達が、
視聴者の大多数を占めているんだから
そういった人達向けの番組を作るのは合理性があるのだ。

これは、自分が、漫画なんつーエンタメ分野の端っこに身をおいているから
感じていることなのだが、エンタメには、ある一定の法則性がある。

エンタメって奴には、客観的、普遍的な法則性が存在していて、
吉本興業のお笑いにしろ、ドラマにしろ、こないだのNHKの番組にしろ
僕からみると、例外なく、その法則を使っている。

だが、ここで、その種あかしをする事は、ちとできない。
手品の種あかしと同じで、これは、商売上、あまり多くの人に知られると
困る事で、大勢の人の前で、内容を述べるわけにゃいかんのである。

ハリー・ポッターって本を例にあげると、あれは、
ファンタジー小説における、エンタメ法則を完全に使いこなしている。

ある意味では、ハリーポッターにはオリジナリティはない。
だって、法則通りに小説を作っているのだから。

では、なんで、あそこまでうけているかっていうと、
結局、マス相手の商売では、この手の法則を上手く使いこなせるかどうかが
成功のキーを握っているからなんである。
(ニッチ相手だと、また別なんであるが)

で、この間のNHKの番組に戻ると
実は、エンタメ的な部分から見ると、非常に上手く番組を作ったな、という
感じであった。
肝心の法則性について書かないのは
卑怯だと思われるかもしれないけど、商売上の秘密って奴だからしょうがない。
この手の法則性を知りたい人は、文学理論などを詳しく自分で調べて欲しい。
それを学べば、わかる人にはわかる。

で、エンタメ的に作ったからこそ、あそこまで
色んなところで反響を起こせた、というのは僕の意見であり、
議論にもなったんだと思う。内容的にはくだらない番組だったが、
エンターテイメント的な部分から見ると、
ある意味で、あれは及第点あげれる番組といえたのである。

NHKは、最近、受信料の不払い問題があるから
どうしても視聴率って奴を上げることを要求されていて
そして、視聴率を上げる上で手っ取り早いのが
エンタメ路線に突っ走ることなんである。

そうすっと、エンタメ法則にのっとった番組を作ることを
余儀なくされてしまう。そうなると、である。
番組内容には、どうしてもある種の「縛り」が出てしまう。
あの手の番組内容に走らざるを得なくなってしまうんである。

この先、TVの多チャンネル化が進むとする。
そうすると、大抵の人間は時間とCMの束縛のない
ブロードバンドTVを見れるようになる。

そうなると、ある種の人々はTVニュースですら見なくなり、
延々とブロードバンドTVのエンタメ番組ばかり見るようになり、
NHKなどは見なくなる。NHKの視聴率が悪くなると
受信料の不払いがさらに酷くなり、結果としてNHKは
さらにエンタメに走るか、ある階層の人々にのみ
嗜好される番組放送として生きる道を選ぶかの二択を
迫られかねない。

結果として、情報格差社会がさらに進展するといった結果に
なりかねないという危惧をもった次第なんである。

マスメディアが視聴率を追い求める限りは、
この手の負の連鎖は避けられない。
だって、大衆ってのは、エンタメを好むのだから。

結局、いきつくところは内田先生と同じで
(内田先生の考えを全て僕が理解しているとはいいにくいが)
多チャンネル化が、さらにもたらすかもしれない情報の大衆化社会と
階層間の情報格差が広がる社会に、危惧を覚えてしまう。

情報格差が広がった社会において、何が問題なのか、
そしてメリットとは何なのか、については、これから
いくつか考えてみようと思う。




posted by pal at 04:18 | Comment(0) | TrackBack(1) | メディア このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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