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2005年04月01日

イラク戦争の中の命と金の天秤

イラク戦争に思う」と「ご冗談でしょ?働く場所はイラク?」
思った事を書いてきたけど、どうしても答えを出せない問いがある。

すでにイラク戦争は始まってしまった。
これは、もうどうしようもない。事実だから。
だから、これから、どうするか?を考えていくしかない。

イラク戦争を必要としたのは、ブッシュ政権を支持する
石油利権団体と石油から生み出されるオイルマネーを
欲しがる利権団体。

だが、僕は、彼らを攻めることができない。

21世紀も石油エネルギーの時代が続くのは確実視されている。

そんな中で、国際エネルギー機関が発表した見通しでは
2030年には、世界のエネルギー需要が1.6倍に増えると予測されている。

すでに北海油田やアメリカの油田は、ピークを過ぎつつあり
今後、世界の石油生産は、政情不安な中東への依存を一層深める。

イラクの石油が、今後、絶対に必要なのは間違いない。

だが、フセイン政権は、あまりに危険すぎた。
フセイン政権に石油利権とオイルマネーを与えれば、
その利益は極少数の人々の間に分配されるだけで終わる。

世界の石油需要から見れば、イラク戦争は、
「必要」だった。軍事政権を肥え太らせるだけの
イラクの政治形態、経済体制を看過することなどできないからだ。

増大する石油需要に対して、イラクの石油がなければ、
世界経済に悪影響を及ぼすことは、予測されていた。

イラクの石油生産を、一刻も早く軌道にのせなければ
2030年前後、多くの国で、未曾有の経済危機が訪れる。

ここで、僕の中の天秤が傾く。
片方には金がのっていて、片方には命がのっている。

経済危機は、多くの失業者、それに伴なう犯罪の増加や
政治不安を呼びおこすだろう。
それを防ぐには、イラクの石油がどうしても必要だった。

だが、一方で、イラクの何の罪もない少女の屍の上に
築かれた平和に何の意味があるのだろうと思う。

ここで、僕の中の傾いた天秤は、拮抗する。
片方には命がのっていて、片方には金がのっている。

さらに、今、ブッシュ政権は、
石油生産を軌道にのせるためにイラクに
大量の熟練労働者を送り込もうとしている。
どうしても世界経済にはそれが必要だからだ。

もし、石油生産が早期に軌道にのらなければ
イラクの内政不安が増大する。もともと、多民族国家だ。
その上、宗教的対立や、民族対立が火種としてくすぶっている。

石油生産を軌道にのせ、イラクの国民生活を安定させなければ
最悪、内戦にまでなりかねない。
そして、内戦になれば、万単位で人が死ぬ。
それだけは、避けねばならない。

そうなると、やはり、僕の中の天秤は、
金がのった皿のほうに傾く。

だが、派遣された熟練労働者が無事ですむ保証はどこにもなく、
また、石油生産が順調に軌道にのるという保証もどこにもない。

そもそも何も知らされずに死んでいくであろう人の命を
こんな天秤にのせていいものだろうか。

人の命ってはそういうものではないハズなのだ。
純粋に秤にのせて、はかれるものでもないハズだ。
失った命は、かえってこない。これだけは、金では買えない。

ここで、僕の中の命と金の天秤が
また、拮抗してしまう。

どっちつかずの事しか言えなくなる。
どっちが正しく、どちらが間違っているのかなど
僕にはいえない。

僕に言えるのは一つだけになってしまう。

イラクに民間人を派遣するのなら、
せめて、こんな形で派遣するではなく
行く人達に、世界でおこっている事の真実を
伝えて欲しい。

嘘をかため、金をエサにして、彼らを死に追いやらないで欲しい。

僕に言えるのはこれが精一杯になってしまう。

ほんと、どっちつかずで申し訳ない。




posted by pal at 22:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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