妹は、去年までアメリカに留学していて
留学先で出会った香港の男性と、今年、結婚した。
で、香港で式をあげ、その写真を送ってきたんである。
うちの妹と結婚した
妹には勿体無いほどできた男性で
現在、SAPに勤めるエリートさんである。
日本で会った時に
彼の同僚にもあったのだが、全員凄い。
個性豊かな人たちだった。
特に忘れられないのドイツ人の女性。
4ヶ国語を操り、日本語は僕より上手い。
東大に三年いたこともあるそうだ。
しかも、20年前にお会いしたかった、と思わせる美貌の持ち主だ。
20年前だったら、結婚もしてなかったろうし
幅ももう少し狭かっただろう。
しかし、わからないのは、そんな男性が妹と
結婚した、という事だ。
妹は、ひどい癇癪持ちな上に
「喧嘩をしたら、例え自分が悪くても謝らない」
というポリシーをもっているし
恋人への誕生日プレゼントを選ぶのが面倒くさいから
お金を渡すという超合理主義精神の持ち主である。
母が、これからの時代は女も強くなければ
ダメだ、と口うるさく教育した結果、
間違った方向に伸びてしまった代表的事例である。
最も、母は、20余年前に僕を製造した事に
代表されるようにモノ作りは上手くないから仕方ないけれど。
結婚式の写真で、
ウェディングドレスに身を包んだ妹はとても幸福そうだった。
普段から
「結婚しちまえばこっちのモンよゲラゲラ」
と言っていたし、本望だろう。
ところで、香港では、結婚式で
豚料理を最初に出さないと、花嫁の評判に関わるので
必ず、最初に豚料理を出すそうだ。
これによって、花嫁は「貴婦人」という評判を得る事ができる
そうである。
僕は、それならば、豚料理を出すべきじゃないと言おうとしたが
長生きしたいので止めておいた。
新郎も幸福そうだった。
凄く意味深に思えるのですが
新郎は黒のタキシードに
身をつつみ、花婿らしい興奮に包まれているようだった。
どうでもいいですが
なんで、新郎の服って黒なんですかね。
西洋では棺おけに入る時、黒い服を着るんですが、
結婚する時と棺おけに入るときの服の色が一緒というのは
非常に意味深に思えるのですが、
皆さん、どう思われますか。
小学生の頃、この意味深な共通点に気付いて以来、
男を待ち受ける運命に戦慄したものですが。