本日は、ちょいとyoutubeの話。
乗り遅れましたが、ワーナーとyoutubeが提携するそうです。
しかも、
YouTube とWarner Music Group Corp. は月曜日、両社の提携について発表する。今晩(米国時間9/17)のAPの記事に よれば、Warnerの数千におよぶミュージックビデオがYouTubeにアップされる。またYouTubeのユーザーはビデオを投稿する際に Warnerの所有する楽曲を合法的に利用できるようになる。
という凄まじさ。
リンク先の記事とか読んでも見ても、どうやら、ワーナーは、コンテンツそのものをプラットフォームするというビジネスモデルを試す気になったようです。
まぁ、なんといいますか、壮大な実験開始という感じです。
プラットフォーム戦略ってのは、最近よく言及してますが、
「プラットフォームとなる製品同士では互換性を必ず持たせ」た上で
「そのプラットフォームとなる製品上で動作する周辺機器・ソフト」をあつめ
「プラットフォーム上で動く周辺機器・ソフトの質と量で競合他社の製品と差別化する」
という感じで行なわれてきました。
代表的なウィンドウズのプラットフォーム戦略は、OSの上で動く大量のソフトを集めて、そのソフトの質と量で、他のOSと差別化するという奴です。
いったん、完成されてしまったプラットフォームにはネットワーク外部性が働くので、とてつもなく強固な参入障壁となって競合他社を追い落とします。
んで、ビルゲイツが、MS-DOSをプラットフォームにするためにとった戦略は非常にシンプルで
「一つ目 MS-DOSを最高の製品にすること
二つ目 他のソフトウェア会社がMS-DOS上で動くアプリケーション・ソフトを開発するのに協力すること
三つ目 MS-DOSを安く売ること」
というものでした。
プラットフォームが成功するには、サードが開発しやすい環境を整えて、サードも成功できるかどうかにもかかっています。
で、youtubeとワーナーなんですが、どうも、コンテンツ・プラットフォーム戦略へと明確に舵を切ったようでして。
例えば、ハルヒなんですが、アレ、公開されてしばらくたって、凄い数のMADが作られるようになりましたよね?
その結果、MADアニメ自体が作品の凄い広告にもなりました。今でも、youtubeにMADの新作がちょくちょくあがってます。
京アニも、そういうのは削除しなかったし、ハルヒがyoutubeにアップされても、しばらくは放置してたんですよね。
その結果、素材を使って遊ぶ人達がどんどん増えて、ハルヒってアニメが、一種のプラットフォームになったんです。
ハルヒ以上にMADアニメが沢山あるアニメはそうなかったです。
で、みんなが、そういうのを見て、それを話題にしてて。
そういう話題にブログとか掲示板で入っていこうと思ったら、元のアニメを見ないと始まらない。
というわけで、知らない人もyoutubeでハルヒを見る。TVでみる。そして、さらにパイが広がって、雪崩のように話題になりはじめる。
そういう連鎖が起きてたように思うわけです。
ポジティブフィードバックが起きてたんじゃないかという話なんです。プラットフォームになるってことはそういうことです。
で、はっきりしたのは、ワーナーは、そういうプラットフォーム狙いのビジネスモデルを作るという壮大な実験に踏み出したって事なわけです。
ミュージックビデオを開放する
↓
ユーザーに自主制作ビデオを作ってもらう
↓
youtubeで話題になる
↓
話題になったビデオから派生して、さらに色んなMADなんかが作られていく。
↓
話題になっていたら、その話題を共有したくて、色んな人がさらにその元ビデオを見る
↓
元ビデオをみた人が、それを元にビデオを作る
というポジティブフィードバックを発生させたいようなんですね。
最終的には、プラットフォームになったコンテンツを握って、それを元に作られた派生ビデオコンテンツからの広告収入、プラットフォームの力で認知度を高めたコンテンツの販売で収入をあげようっていうんでしょう。
ユーザーに自由に音楽ビデオを使っていいよという権利を与えるかわりに、そこから上がる広告収入をyoutubeと折半にする、コンテンツの認知度をあげるという考え方ですな。
そういうyoutubeを使って、コンテンツ・プラットフォームを目指すという考え方をしているんじゃないかという感じでした。プラットフォーム戦略大人気。
ネット上だと、ハブになれないとどうしようもないので、もし、ワーナータイプが主流になったら、プラットフォームになれないコンテンツは、マイナー行きになってしまうのかなーなんて思ったりもします。
なんにせよ、上手くいくかはわからないので、壮大な実験なわけですが、メジャーなトコがそういう実験に乗り出したのはいいことなので、応援してます。ワーナー超がんばれ。
コンテンツはタダで提供する辺りには本気モードを感じますが、それに+して
-ビデオを作る人向けにMAD製作用のツールを提供する
-最高の音楽ビデオも惜しげなく提供する
くらいしてきたら、本気とかいてマジと読むみたいな漢字ですな。
ワーナーが上手くやったら、他の会社も同じ戦略をとってくるでしょうし、コケたら、youtubeピンチです。訴訟されそうだし。
まぁ、とりあえず、将来どうなるかわからんので、訴訟する人と協力する人の二つがあるのは、リスクヘッジとして悪くないことなのかもしれません。
もちろん、僕はワーナー応援しますが。
あと、メディア企業の中でも、そろそろ、一社か二社は、プラットフォーム志向になってもいいと思うんですけどね。
「自社の周りに多くの花を咲かせる」
という形で。やり方はいくらかあると思うんですよ。
コンテンツに対する考え方変えないといけませんけど。
タグ:YouTube
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