ついにリビングの覇者TVにむけてアップル様が進出予定のようです。
アップル、「Special Event」を開催--新型iPodやiTunes 7を発表
発熱地帯さん、しあわせのくつさん、中島さんが言及されてますが、
ネットというコンテンツは、ハード別に、より多くの人々に利用されるようになってきています。PCだけでなく、他のハードでネットを利用する機会がふえてきています。
それぞれ、面白い記事ですので、ご紹介としてリンクを貼らせて頂きます。
アップル vs SONY松下
着実にコマを進めるApple
「汎用機」の時代から「複数の専用機」の時代へ
えーとですね、これらの記事を読んでいて思うのは、産業におけるハードとチャネルが変わろうとしているという点ですね。一方、コンテンツのほうは、さほど変わりません。
まず、なんですが、コンテンツの中でキラーコンテンツと呼ばれるほど、広く楽しまれているコンテンツはそうありません。
簡単にキラーコンテンツ別にまとめますと
音声通話
音楽
映像
ゲーム
ニュース
です。ハードやチャネルは、色々と変わっていますが、消費者の需要は、そう劇的には変わりません。だから、キラーコンテンツというのは、そんなに変わらないものです。消費者の要求自体は、そんな劇的には変わりません。
インターネットが登場して、コンテンツの流通部分は変革を余儀なきされているわけですが、それが、音声通話や音楽、映像、ゲーム、ニュースなどの需要を無くすというものではありません。
むしろ逆で、みんなネット経由で色んなゲームや音楽、映像、ニュースを楽しんでいるわけです。キラーコンテンツというのは、需要自体がなくなったりはしないものです。
ですから、このキラーコンテンツをどのチャネルで流通させ、どのハードで消費者に今まで以上に快適に楽しんでもらうえるかってのが、ハード・チャネル部分での競争の肝になってくるわけです。
さて、現状の上記キラーコンテンツをのせるハードあるいはソフト部分をみますと、
音声通話→スカイプ、ケータイ、固定電話
音楽→ipod、CD、TV、ラジオ
映像コンテンツ→TV,地デジ、youtube、GyaoなどのPC、ネット経由映像サービス
ゲーム→据置ゲーム オンラインゲーム 携帯ゲーム
ニュース→新聞、雑誌、ポータル、ブログ、SNS、メディアサイト
となっているわけです。
インターネットは、それら全てを配布可能なチャネルわけですが、そのコンテンツの出口であるPCが非常に高価だし、扱い方も複雑で面倒なわけです。
で、これらキラーコンテンツを載せる次世代プラットフォームのハード部分の主導権を誰が取るかって感じで激しい勢力争いが繰り広げている真っ最中なわけですね。PCだけじゃなく、ケータイやipodみたいなモバイル機器からでもネットにつなげれる時代なわけで、そっちに主戦場が移りつつあるみたいなんですね。
まぁ、ipodがあまりに高収益ビジネスになったので、みんな二匹目のドジョウ狙っているともいえますが。
アップルはチャネル部分をituneで握ってしまおうという戦略のようです。ituneからmusic storeが取れたことから、それが伺えます。音楽だけでなく、ゲーム・映像というキラーコンテンツをituneに取り込もうとして様子がうかがえます。
そして、その上で、ハード部分(mac,ipod,iTV)を売りさばくことで、利益を出そうという作戦のようですね。
ituneをプラットフォームとする場合、それがプラットフォームになるには、その上で再生されるソフト・コンテンツが勝負を決めます。ですから、できるだけキラーコンテンツは抑えておきたい。
音楽というキラーコンテンツでは、ほぼ勝利を収めたわけですが、その上にゲーム・映像という二大キラーコンテンツも巻き込んで、家庭におけるプラットフォームの座を牛耳ろうという戦略が読み取れます。
これは、ゲーム産業であったり、映像産業のチャネル部分でのプレイヤーにとっての潜在的な競争者としてアップルが名乗りをあげてきたという風にも取れるでしょう。
ゲーム産業のプラットフォーム企業は、マイクロソフト、任天堂、ソニーになります。
そして、映像分野では、キー局であったり、あるいはレンタルビデオ屋なんかと潜在的に競合する可能性を秘めているわけですね。(youtubeなんかとも)
はっきりしてきたのは、ネットサービスを通じてコンテンツを配布し、専用ハードなどで特定のネットサービスを利用するという流れをアップルは作り出したいという意図です。(xbox360もそうですし、Wiiもそういう機能がついています)
ipodは、その典型でしたが、ネットサービス(チャネル部分)からハードまでを垂直統合して、コンテンツを運ぶって感じなんですな。
これで成功するかどうかは、コンテンツの質と価格次第です。どこまで価格を下げれるか、質のいいコンテンツを集めれるかでしょう。当たり前ですえkどね。タダ、結局、これができないとこの手の奴は成功できませんからね。
なんというか、こないだのネタ的モバイルタイプのXbox360みたいな、
http://japanese.engadget.com/2006/09/11/xbox-360-portable/
こういう形にモバイル化されて、持ち運べてネットに繋がる音楽専用プレーヤー、音声通話モバイル、映像コンテンツモバイル、ゲームモバイルの市場がこれからの主戦場なんかなーって思いもします。
PCではそれが全てできるようになるでしょうが、結局、PCは複雑ですからね。
それぞれ、キラーコンテンツ別に専用の機器に収斂されていき、それぞれから好きなコンテンツが利用できるようになるという流れなのかもしれません。
で、現状、ネットに繋がっていたほうが便利だけど、必ずしもまだ繋がっていないのはキラーコンテンツは二つなんですね。
ゲームと映像コンテンツ。
次世代のこれらのドミナントデザインは、まだ生まれていないんですね。
個人的には、先に紹介したような、持ち運び可能でネットに繋がるインターフェースをもつTV、持ち運び可能でネットに繋がるゲーム機器が最後に勝ち残るのはないかなと思っています。
それ、ノ―パソでいいんじゃね?って話になるんですけどね。
ただ、直感的に操作できる、安いという意味で、持ち運び可能でネットに繋がるインターフェースをもつTV、持ち運び可能でネットに繋がるゲーム機器にも勝機があるんじゃないかなーと思うんですよ。PCの多くの機能は不要で、ネットに繋がればいいって人多いですから。
リビングでも自分の部屋でも、あるいは友人の家にもっていくこともできるとモバイルタイプでネットに繋がるTV、ゲーム機器って嬉しいんですよ。
他人の家にTVなかったり、TVあっても他の人がみてたりするとゲームできないですからね。そういう時に備えて持ち運びできると便利だな、って思うわけです。ノ―パソみたいなデザインでいいから。
あと、ついでに、本日、
任天堂の岩田社長のプレゼンが任天堂に掲載されているわけですが、ちょっと引用させていただきます。
今現在、ビデオゲームを遊んでおられない方は、ビデオゲームに興味はほとんどお持ちでないと考えられますから、普通の宣伝方法では、そもそも新しいゲーム機の宣伝に注意を払っていただくことさえ容易ではありません。DSの場合には、面白さを感じたお客様がいろいろな場所にお持ちいただいて、出会った周囲の方々にDSを見せていただいたことで魅力が伝わり、それが普及の大きな後押しとなりました。ビデオゲームに興味はなく、我々の宣伝に注意を払っていただくことはないとしても、友達がDSに触れて感動したストーリーなら聞いてくれます。これが、ゲームに興味をお持ちでない方々にDSの魅力を理解していただくことを可能にし、最終的に多くの新しいお客様に受け入れていただくことができた構造だったわけですが、持ち運ぶことのできないWiiのような据置型ゲーム機では、DSのような形で魅力が伝わっていくことは期待できません。
(赤字は僕です。)
やっぱ、画面つけてモバイル化してくれたほうがよかったかなぁ、Wii・・・・
これなら、友達の家とかにWiiを簡単にもっていけるとかあったら、結構楽しかったんだけど。まぁ、十分小さいし、頑丈だから持ち運び可能なわけだけど、みんあ、据置を人の家にもっていくって発想がないからなぁ・・・
その点で、画面ついてノ―パソみたいな形なら持ち運びしようって気にもなるから便利なんだけどなぁ・・・うーむ。
TV流し見しながら、ゲームができるという意味でも、やっぱ、モバイル化・・・
ま、需要があれば、生み出されるのが資本主義ですから、そういうのが生まれたらいいなーと夢想しつつ、本日は終わります。