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2006年09月12日

ソニーの株価下落とソニーの財務状況の関係について財務諸表から観察

ソニーに対する投資判断が一気に奈落の底へ


CNET経由。


いや、まぁ、なんといいますかね。



ソニーに関しては、財務状況が結構悪いので、頼みの綱のPS3がすっこけたらこうなるのは目にみえていたというかね。



一応、ソニーは大企業だし、いきなり倒産して株がトイレットペーパーになるって事はないんですけどね。

ただね、

http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/fr/06q1_sony.pdf


こっちのソニーの財務諸表眺めておりますとね、不安になる点はあるわけですよ。



簡単にいくつか抜き出しますけど


棚卸資産と売掛金の伸び


メディアだと、財務情報は売上と利益くらいしか出てこないケースが多いわけですが、売掛金と棚卸資産は結構重要な情報です。


このどちらかが、損益計算書の売上高、または収入の数字の伸びよりも大きく増えていたら、何か問題が起こっている可能性があります。


で、ソニーなんですけどね、売上高自体は、前年同期より11.2%伸びていて、ここだけ見ると順調なわけです。営業利益も前年同期の赤字から黒字に変わってますしね。


ただ、売掛金が前年同期より約10l伸びていて、棚卸資産が前年同期より35%増えているんですよ。


売掛金の伸びは、まぁ、売上高の伸びとほぼ連動していますので、そこは許容範囲と言ってよいのですが、棚卸資産の伸びである35%は許容範囲外を突き抜けているわけです。


売掛金の増加が嫌がられるのは、それが値引きや返品条件付きの買取といった、昨今よくつかわれるマーケティング手法(悪くいえば流通への押し込み)を使って、顧客へ一時的に商品を沢山買ってもらっている可能性があるからです。


一種の販売金融的な手法なんですが、これをやると、製品の流通過剰という状況を生み出してしまう可能性があります。

又、小売などは需要以上の製品を押し込まれるわけですから、支払いを遅らせてもらわないと製品をさばききれなくなる事だってあるわけです。そうなると、売掛金が膨らむわけです。

いずれにしろ、売掛金が売上に比べて、あまりに増えすぎていた場合には、注意する必要があります。売上高は伸びているのに、倒産した会社は山ほどあるわけですが、そういう会社は、売掛金の回収がうまくいっていなかったケースが結構あります。

売掛金は、現在、利益の確定していない売上ですから、短期的に売掛金が膨らみまくった企業には注意しないといけないわけです。


一方、棚卸資産ってのは、要するに在庫です。在庫が増えるってことは、製造した製品が売れていないってこってすから嫌われて当然です。


で、ソニーが今回、新光証券のアナリストさんにこきおろされてしまったのも、おそらく、ここらが原因なわけですよ。


新光証券のリポートによると、「PS3出荷計画の後退によりPS3のマーケットプレゼンスの低下が避けられず、ゲーム事業の収益寄与が期待しにくくなるため。投資判断の見直しにつながった。中期業績へのネガティブインパクトは非常に大きく、株価は当面下振れのリスクが大きい」と指摘している。



CNETによれば、こうなっているわけですが、そりゃ当たり前なんです。


財務諸表にきっかり棚卸資産が

2005年6月30日現在  7002億円

2006年6月30日現在  9480億円(35%増)

と記載されているわけですからね。


で、なんでこんだけ棚卸資産が増えたのかを見ていくと、分野別営業概況に少々、データがあって、主に、液晶TV、PS3向け半導体在庫、PSPの在庫が原因なようなんですね。つか、これらで2700億円ほど在庫が増えているようでしてね。


PSPのあるゲーム部門で、前年同月比379億円ほど棚卸資産が増加。

エレクトロニクス分野では前年同月比2333億円ほど棚卸資産が増加。



よーするにですな。


PSPがこのまま全世界でコケたままで、しかも、PS3までこけたら、ここまで膨らんだ在庫、どーすんねんって話なんですよ。1000億規模の在庫の評価減が生じたら、そりゃ株価直撃ですからね。



ソニーは、大企業ですし、なかなかアナリストが悪口を言える企業ではないわけで、ここまで思い切った格下げを行なった新光証券のアナリストさんは、凄い度胸だなぁと思います。


もうホント、状況が悪いんですよ。



PS3の出荷が遅れたってのは、それだけ市場にだすタイミングが遅れたってことで、市場での競争で不利だし、ゲーム部門での売上が財務に寄与してくれるのもそれだけ遅れます。ソニー中期業績へのネガティブインパクトは、確かにでかいんです。とにかく、在庫がこれだけ膨らんでしまっているわけですからね。



ソニーは、最近、株価も持ち直してきていたわけですが、これは本当に痛いわけです。いや、どうしようもない。


っつーか、今現在、ソニーのROA(総資産利益率)が1.25lくらいの状態であったわけで、そんな会社が、投資判断で最上の「1」だった事自体も、ちょっとおかしいわけですけど。

5%はないと、健全に経営されている会社とはいえないんです。この数字は経営陣がどれだけ上手く資産を回転させて利益だしているかを知れる数字なんですが、1.25ってのはちょっと低すぎます。


ちなみに、マイクロソフトやインテルは14%、グーグルは20%くらいです。

日本のエレクトロニクス系大企業はROAが5%より低いとこが幾つかあって(キャノンは12%もあります。希望の星ですな)死んじゃったような企業には泣けてくるわけですが。。。


とにかく、ソニーに関しては、厳しい見方をされてもしょうがないんです。これだけ在庫積んでしまったのに、その元凶であるPS3がネットで叩かれまくり、出荷遅れまでしてしまったからにはね。


とにかく頑張ってくださいソニー様。頑張って在庫を売りさばいてくださいな。


あと、 Engadget Japaneseで、

Xbox 360モバイル - Engadget Japanese

なんて記事があって、Xbox 360をモバイル化した奴がネタとして紹介されているわけですが、僕もね、こういうのだったら欲しかったかもなぁと。


PS3がエンターテイメントコンピューターってーなら、ブルーレイとセルなくてキーボードと画面つけてモバイル化してくれたほうが、個人的には嬉しかったかなと。


ゲームやるとき、いつもTVの前に座るのって結構苦痛で、どこでも持ち運べてゲームができるのって、結構嬉しいんですけどね・・・・


この間、薄型小型のPS2出してましたが、ここまでやるなら、画面とキーボードつけてモバイル化してくれって感じでした。それで35000円くらいでね。



とりあえず、ソニーがすぐ倒産するってことはないと思いますが、PS3やPSP、液晶TVの在庫の増加率はやべーだろうと。


今日のまとめは、そんな感じです。


あと、出す製品が予想の斜め下ばかりなわけですが、個人的に、PS2に関しては、モバイル化した奴が欲しいと要望しておきます。

ああ、あとWiiもねぇ。。。

こっちで、wii小型化への熱意が熱く語られているわけですが、ここまでやるなら、モバイル化してほしかったかもなーと。

せっかくだし、ダブルスクリーンつけてモバイル化して3〜4万円台で売るとかして欲しかったなーと。


そういうバージョンでませんかね?岩田社長?



本日はいじょ。







posted by pal at 18:12 | Comment(1) | TrackBack(3) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
この記事へのコメント
SONY倒産=消滅 と言うのはまずありえない。
SONY所属の従業員のみならず関連企業から失業者が溢れてしまう。
故に公的資金を導入してでも維持しされる。

多数の国家並びに国民に大きな影響を与える企業は、潰したくても潰せない。
Posted by   at 2011年06月24日 13:15
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Tracked: 2006-09-12 22:17

ソニーの株価下落とソニーの財務状況の関係について財務諸表から観察
Excerpt: 大変分かりやすい分析ありがとうございますって感じですな。...
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