早速話題になっていますが、とうとうmixiが上場するようです。
というわけで、財務諸表が公開されていたんで、ちょっとチェックしてみました。さて、内容は、といいますと。
新規上場会社
まず、こちらのページからmixiの財務諸表などがみれます。
ちょっと、驚いたんですが、磯崎さん、mixiの社外監査役をされていたんですね。
って事は、mixiの財務分析とかは、磯崎さんのブログからは出てこないかなぁ。(仕事でやるわけだし)
とりあえず、SNSは、ちょっと前は「金にならない」っていわれていたわけですが、
Ad Innovator: MySpace:Googleと3年、10億ドル近くの検索契約
GoogleとMySpaceの提携、これで「Web2.0もビジネスになる」と結論付けるのは早急すぎるか?
海の向こうでは、googleが、Myspaceと組んで、10億ドル近い検索契約を結んだんで、一気に評価が「金脈」に傾きつつあります。
で、mixiは、どうかって話なんですが、まず、今現在、500万人近いユーザーを抱えています。将来的には、1000万人規模になるのは間違いないと見ていいでしょう。
そうなれば、少なくとも、現状のMyspace並のPVは稼げるわけですし、googleと組めば、同じくらいの契約は取れると思われます。
とまあ、将来の話は、おいておいて、現状どうかとなるわけですが、
http://www.tse.or.jp/listing/new/200609/9mixi1s.pdf
こっちのページから、損益計算書と賃貸対照表、キャッシュフロー計算書がみれるので、みてみたわけですが・・・・
素晴らしいですね
びっくりしましたよ。公開前の日本のネット企業の財務データで、こんだけよいなんて。
以前、ドリコムの財務諸表データをちょっとみたわけですが、
二〇〇五年三月期の決算
売上高 二億三千八百五十三万円
経常利益 九千百六万円
当期純利益 五千四百四十万円
営業活動によるキャッシュ・フロー マイナス一千五百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー マイナス一千五百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー プラス 八千百万円
こうなってまして、
利益は出ているものの、売上高2億円、しかも営業キャッシュフローがマイナスだったんで、絶対に誉められない内容だったわけです・・・
で、mixiなんですが、まず、
売上高 18億9300万円
経常利益 9億1200万円
純利益 5億7600万円
営業キャッシュフロー5億9400万円
となっていまして。
これは凄いですよ、奥さん。
まず、ベンチャー企業には、「売上10億円の壁」ってのがありまして、これを突破できるかどうかが、一つのその後の成長の目安になるわけですが、見事突破してます。
利益率も素晴らしい。売上高利益率26lという高収益ビジネス構造ですね。こんなに利益がでているとは思いませんでしたよ、あたしゃ。
また、利益の質もいいです。純利益の数字を営業キャッシュフローで割った数が1に近いほど、その利益の質はいいんですが、ほぼ1ですよね。いや、まったく素晴らしい。
唯一の欠点は、売掛金の伸びの大きさですね。売上高より高い割合で伸びています。これはちょっとマイナスの点です。
しかし、上場前に、これだけ堅実な財務状態を整えてくれるネット企業というは、そうないんじゃないでしょうか。営業キャッシュフローをこれだけもっているとは思いませんでした。すごく堅実な財務構造です。別に上場しないでも、利益の再投資だけで成長できそうな勢いなんじゃないでしょうか。
グーグル並というほどではないですが(あそこは異常だった)、かなり財務状態はいいです。ドリコムとは違って、営業キャッシュフローがプラスの上、公開前に売上高10億円以上というのが、非常に好感度が高いです。いい企業です。
なんにせよ、利益が出ているため、成長に関して予測がつくのがありがたいところです。(利益がでていないと予測ができない)
このまま、現状の成長を、あと5年ほど維持できれば、2011年には、売上高702億円、純利益182億円くらいの企業になりますね。
これだけ好材料が揃っていると、相当な値段になりそうですね。