興味深い記事を読んだ。以下、引用。
最近はシリコンバレーの技術者の間でマイクロソフトのイメージがかなりよくなっているという。イメージアップに貢献しているのが、同社公認のブロガー、Robert Scobleさんだ。 Scobleさんは、ブログを通じて技術者の質問に懇切丁寧に答えている。普通のブログ同様に 身の回りのことも書いている。草木をなぎ倒す巨大戦車マイクロソフトにも、自分たちと同じように情報技術に夢を託す等身大の人間がいるのだということを、シリコンバレーの技術者は、Scobleさんのブログを通じて再確認したようだ。
これは興味深い。そして、FF11のスタッフにも学ぶ事が多い事例ではないだろうか?
FF11を知らない人に説明しておくが、FF11の開発、運営スタッフというのは
ユーザーに評判がよろしくない。というのも、彼らが出すパッチが
匿名掲示板で「予想の斜め下を行く下方修正」などと揶揄されるほど
締め付けが厳しいものだからだ。
さらに、「ユーザーがパッチに慣れていない」
「狩場を増やしたのでソロができない問題は回避した」
(現実には狩場の問題でなく、高レベルにいくにしたがって
敵が強くなりすぎる為)
といったユーザーの神経を逆なでする発言を過去に幾度もしている。
また開発情報というページで、ユーザーからの意見を取り入れる
場所を開設したかと思えば、
「ここはユーザーと開発が議論する場所ではない」
といった発言まで飛び出し、その傲慢さに
ユーザーが怒り心頭した経緯もある。
開発情報が設置された時、「潜在MP」という問題で
ユーザーから開発に対して凄まじい非難の声があがった。
もはや罵倒の域を越えて、開発には一番優しい表現で「無能」の
レッテルが貼られた。
さて、問題は、僕が、問題にしたいのはここからだ。
FF11では、コミュニティが匿名掲示板を母体にして
形成された。そのため、匿名掲示板コミュニティ特有の攻撃的な
傾向が先鋭化している。そのため、コミュニティ全体に
開発を敵とみなす傾向があり、実は、僕自身も
開発にあまりいい印象をもっていない。
そして、厄介なのは(僕の推測だが)
開発は、ユーザーは客だが、匿名掲示板を母体にした
コミュニティは敵、というような意識を持っているという事である。
これには根拠がある。
FF11のGMを率いるsagesundi氏のインタビューを読んで頂ければわかるが
彼は、
残念ながら現在において、EQ IIの国内ファンサイトはそこまで成熟していません。これには幾つかの原因があるのですが、日本の場合は裏のコミュニティが大きいというのが挙げられます。言い方を変えれば無記名制のコミュニティということです。欧米では、先ず記名制のコミュニティが中心にあって、その陰に無記名制のコミュニティがある。これが健全な姿だと思うのですが、日本だと無記名コミュニティが表の顔を持ち始めてきている。これではファンサイトがなかなか活発にならない。
と言ったように、無記名制のコミュニティサイトを排他したがっているように見える。
当たり前だが、開発の無能さをあげつらって、徹底的にこき下ろす
匿名掲示板を母体にしたコミュニティは開発にとって
面白いものではない。
健全で、発言に責任をもつ記名制サイトによる
「穏やか」で「健全」で「自分達に都合のいい」、「自分達を褒めてくれる」
コミュニティを望んでいるのだろうか?
そんなものが望むだけで手に入るなど不可能だ。
自分勝手で傲慢すぎる思い込みだ。
自分達で努力して手に入れるべきなのだ。
そこで、最初にあげた企業広報の一つとしてのブログは、
有効な手だ。
確かに、一つの失言で「祭り」に発展する可能性はある。
だが、開発情報のように、ユーザーとの議論を
最初から拒否していたのでは、ネットがもつ最大の長所である
双方向性が無駄になってしまう。
自分としては、スクエアに企業広報ブログを是非、導入して頂きたい。
とくにオンラインゲーム分野では。
匿名掲示板では望むべくもなかったが、ブログでは、
もっと健全な議論ができるはずだ。
僕はブログにオンラインゲームにおける
開発とユーザーの議論と橋渡しの可能性と希望があると思う。
一日に二つも長い文書いて疲れました。寝ます。書き忘れ。
僕は、FF11の開発スタッフが匿名掲示板によって形成されたコミュニティを
敵と見なしているなら、それは間違いだと言いたい。
逆に、アレはチャンスだ。
貴方方は、過去、日本のどんなゲームクリエイターでも
作りえなかった巨大なコミュニティを生み出した。
その事をもっと誇るべきだ。
なぜなら、人の集まるところには必ずビジネスが生まれる。
貴方方は、日本に巨大なRMT市場を生み出した。
RMTの倫理的な面はおいておくとして、次のオンラインゲームでは
今までのエントリでかいたコミュニティ派生商品を
しっかりターゲットにしてもらいたい。
だから、コミュニティを敵と見ていてはダメだ。
例え、貴方方に反感をもつコミュニティであって、それは、
貴方達の市場なのだ。
コミュニティと対立していては、そこから上がる利益など望めないのである。
一歩前に。
一歩前に進み、新しい形態の事業スタイルを作っていってもらいたい
その他に、各種コンテンツや青魔道士、侍の話題など。
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