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2006年06月19日

「ポジティブ指向のエンジニアに送る名言集」

「日本へのメッセージ――グーグル、若者、メディア、ベンチャー精神について」梅田望夫(前編)(1)


相変わらずの楽天主義の梅田さんですが、たまには、僕もアレなことばっかり書いてないで、楽天主義全開のことでも、書いてみようかと思います。


っつーか、単に、過去の偉人の超楽天的名言集のまとめなんですけど。


ベンチャーの経営者さんは、こういう名言を使って社員を奮い立たせて馬車馬の如く働かせると、ひょっとしたら、第二のグーグルになれるかもしれません。


人生には解決なんてないんだ。ただ、進んでいくエネルギーがあるばかりだ。そういうエネルギーを作り出さねばならない。解決はその後でくる。

サン・テグジュべリ


サントリーの創業者、鳥井信治郎の口癖も「やってみなはれ、なんでもやってみなければわかりまへんで」でした。サン・テグジュベリの言葉のように人生も起業にも、解決なんてありません。出来るのは進むことだけです。

ただし、ベンチャーはそんなに成功しないという現実は最後まで隠し通しましょう。


それをやりにおれが生まれてきた。そのことだけを考えればよい。

へミングウェー


自分達がやっていることに疑念を覚えた時に。「老人と海」のなかの言葉ですが、もし、自分の人生に意味があるのかと考えた時に。

あるいは、利益が出ていない時にそれを隠す為に粉飾に手をだすときなどに、この言葉を思い出しましょう。


不利は一方の側だけにあるものではない

チャーチル


ナチスの攻勢に絶対的不利状況におかれてなお、第二次大戦を闘いぬいたチャーチルの言葉。どんな場合でも、どんな状況でも、そういうものです。

粉飾決算やインサイダーがバレて、検察に引っ張られても、この言葉を思い出して頑張りましょう。



成功には何のトリックもない。私は与えられた仕事を全力を尽くしてきただけだ。

カーネギー


アメリカの大富豪、カーネギーの残した言葉です。結局、そういう事なんですね。

組合を弾圧したりしたこともあるカーネギーですが、そういう仕事にも全力を尽くしたわけです。経営者たるもの、時にはリストラとかもしなきゃいけないわけですが、そういう嫌な仕事も経営者の仕事なので、全力で取り組んでください。

私の最大の光栄は一度も失敗しないことではなく、倒れるたびに起き上がったことである。

ゴールドスミス



「諸君は必ず失敗する」といった大熊重信や、「絶望とは愚者の結論である」といったディズレーリの言葉も一緒にどうぞ。失敗して絶望するのは誰にでもあることですが、その度に立ち上がる意志こそが大事なのだという言葉です。

粉飾決算がバレて、裁判で有罪になり、しばらくお勤めすることになった時とかにこの言葉を思い出しましょう。

成功の秘訣を問うな。なすべき一つ一つに全力を尽くせ。

ワナメーカー


「やるべきことが決まったら、執念をもって最後までやれ。問題は能力の限界でなく、執念の欠如だ」という土光敏夫の言葉に繋がる名言です。



このコラムの存在意義自体を失わせてくれる素晴らしい言葉です。


うまいものを食っても、八時間食い続けられるものではない。ただ、仕事だけは八時間やっても飽きがこない。また、やる気がでる。

ショー


なんだかんだで、仕事ほど長くやれるものはありません。酒も女も8時間以上はやれないものです。


ただ、セックスが仕事の人とかは例外です。


人間には二通りある。一つは仕事にありつけないとへこたれてしまう人間、もう一つは、たとえ仕事がなくとも、必ず自分は何かやれる仕事があると信じている人間、この二通りである。

ディズニー



日本化薬元会長の原安三郎は、三歳の頃、流行性骨膜炎にかかり、左足と右腕の自由を奪われました。軍国主義全盛の時代、ハンディキャップを抱えた彼は学校から退学させられます。ですが、彼は、文部大臣が視察に訪れた際に大臣に直訴します。

例え、体が不自由なものであっても、頭を使えば世の中に役立つ事では出来ると。

彼の直訴の結果、原は、中学進学の道が開けたわけですが、なんであれ、自分には何かやれることがあるという馬鹿げた信念は失いたくないものです。


ただ、そういう情熱をこういうことにはつかわないでください。


不可能は小心者の幻影であり、卑怯者の逃避所である。

ナポレオン




我輩の辞書に不可能の文字はない、より、僕はこっちのが好きですね。


ただ、現実のナポレオンが使っていた辞書にはちゃんと不可能の文字があったそうです。



確たる信念を持っている人は、不景気のときほど儲ける

松下幸之助


投資の世界は、下げ相場のときこそ仕込み時です。逆に、上げ相場になってから買うのは馬鹿のすることだとウォーレン・バフェットは述べています。企業経営も同じようで、経営の神様松下幸之助もこう述べています。不景気になった時に落ち込んだりしないで、そういう時こそ真のチャンスなんだという偉大な先人が言葉を残してくださっています。

グーグルもネットバブルの廃墟から立ち上がった巨人でしたしね。

村上さんも、不景気の時代に儲けた人なんですが、アレはアレで一種独特な信念をもっておられました。

試みのないところに成功のあった試しは決して無い

ネルソン


トラファルガーの闘いにおけるネルソン提督の言葉です。虎穴にはいらずんば虎子を得ず、ですね。

試みは大事ですが、何度もいいますが、こういうことはしないでください。


志を立てるのに遅すぎるという事はない。

ボールドウィン


ベンチャーというと、若い人のものだと思われがちですが、イギリスの政治家ボールドウィンは40歳を過ぎてから議員になったのですが、その時、周囲に「遅すぎる」と止められました。それでも、彼はやりとげたんです。伊能忠敬も日本地図を作る際に50から始めたわけで、何事も遅すぎると言うことはないという事です。


これに対して「明日はなんとかなるという馬鹿者。今日でさえ遅すぎるのだ。賢者はもう昨日済ませている」というクーリーの名言を突っ込みに用いるのはやめましょう。


実に恐ろしいのは人間の努力である。

マルコーニ



産業革命後、空を飛び、月まで行ってしまった人類ですが、まったく、努力する人間というのは恐ろしいもんです。

努力はいいのですが、そのエネルギーをこういうことにはつかわないでください。

人生における大いなる喜びは、君には出来ないと世間がいうことをやることである。

バジョット



本田宗一郎が戦後、モーターバイクを作った際のエピソードですが、軍需用の小型発電エンジンを大量に買い付けたとき、

「ろくにモノの無い時代にガソリンなど手にいれようも無い。燃料のないエンジンなんて豚に真珠だ」

と言われまして

「ガソリンがないからこそ、少ないガソリンで走れる乗り物が売れるんだ。第一、あれなら薬屋で売っているベンジンでも走れる」

といって切り返したそうです。

僕に好きなエピソードです。

ただ、そういう情熱をこういうことにはつかわないでください。


事業について正しい定義はただ一つしかない。それは顧客の創造である。

ドラッカー


先日、逝去されたドラッカー教授の言葉のなかで好きな言葉の一つです。

ドラッカー教授は日本でも有名なのですが、事業継続に関して、なぜか、この格言が真っ先に忘れられる傾向をどうにかならないもんでしょうか。



技術革新のネタは企業や大学でなく市場にある。

井深大


大ソニー創業者井深大の言葉です。

最近の消費者無視企業ソニーの迷走ぶりを見ていると悲しいを通り越して怒りすらわきますが。


モルモットも結構じゃないか

井深大


「企業を伸ばすのはフロンティアスピリット」というのが井深の信念でした。最近は、競争激しすぎて、「あらゆるテクノロジーはコピーされる」なんて言われる時代でして、先行者は、開発リスクだけ負わされる実験モルモットになることもあるのですが、そういう言説を見事に受け流した言葉です。


最近のソニーは、商用ソフトウェアにマルウェアを組み込むと言う画期的なフロンティアスピリットを発揮してくれたので、まだまだソニー創業者の魂は健在です。



私は一人の人に可能なことは万人に可能であると、常に信じている。

ガンジー


トヨタの前身、豊田自動織機の創業者、豊田佐吉も「人のやったことは、まだ人がやれることの百分の一にすぎない」と述べています。他の人が何かを成し遂げても、それで終わりではありません。それが全ての始まりです。そして、他の人がやったことなら、万人に可能だというガンジーの超楽観主義も又、そういう時に必要なことです。

ただ、信じすぎてこういうことまではしないでください。



私はつとめて社員の長所を見て短所を見ないように心がけております。

松下幸之助


世の中、完璧な人間はいません。だからそんなものを求めてはいけないって事ですね。

どっかの会社の社長が昼寝好きでも、それくらいで会社は傾いたりはしないので、見逃してあげてはいかがでしょうか。

バフェットも投資対象を選ぶ際に「バカでも経営できる企業を探しなさい。いずれ、そういう人間が経営者になるのだから」と言っています。


人は敗れたゲームから教訓を学び取るものだ。

ジョーンズ


web2.0という言葉によって、これから、色んな企業が市場で勃興し、競争し、そして消えていくでしょう。ただ、勝負で負けたとしても、それは無駄ではありません。人や敗れたゲームから教訓を学ぶからです。その教訓は、これからに生かされることになります。そして、それが次の誰かの成功への呼び水となるのであり、市場全体にとっては、価値ある事なのです。


「歴史=もう一回間違えるために大勢からお墨付きを貰った教科書。」という偉い格言もありますが、それは忘れましょう。

「古きよき時代。全ての時代は古くなるとよくなるもの。」なんてバイロンも言ってます。時間がたてば、失敗は忘れられ、美化されます。


ヨーロッパ全航程にわたる完全無欠な好天候の確報など待っていられるものか。今こそチャンスだ。よし、明け方に飛び出そう!

チャールズ・リンドバーグ




明日にはおっ潰れるかもしれないベンチャーを起業する全ての人に。ベンチャー起業で失敗しても、首まではとられない時代です。リンドバーグのように墜落したら即死の挑戦ってわけでもありません。


モノは考えようです。




追記 犬にかぶらせろ!の速水健朗さんにTB頂いたので、タイトル変えてみました。




posted by pal at 19:15 | Comment(0) | TrackBack(2) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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