単に、みんなの注目度が高いだけという話でもあるのですが、とりあえず、それはおいておき、今回は久夛良木健氏のインタビューのご紹介。
史上最高の釣り氏なんて呼ばれてますが、今回のインタビューは,
「後藤弘茂のWeekly海外ニュース」からです。
コンフィギュレーションが可能なPLAYSTATION 3
〜SCEI 久夛良木健氏インタビュー(1)
ビジネスモデルを変革するためのPS3の価格戦略
〜SCEI 久夛良木健氏インタビュー(2)
PS3は「e-Distribution」のためのプラットフォーム
〜久夛良木健氏インタビュー(3)
まぁ、いつも通りというか、「コンフィギュレーション」という単語がわからない人には、題名からして敷居の高い記事となっております。
英語ではconfigurationってのは 構成、配置くらいの意味合いなんですけど。
従来のゲームハードは、ライフサイクルが5年でハードの構成は、その間変わりません。一方、どんどん部品コストは下がっていくので、2〜3年もすると物凄い安い値段でハードは作れるようになるわけです。当初は赤字でもいいのはそういう理由で、最初に安い値段で売ってシェアとって、2〜3年くらいしてハードの製造コストが安くなったら、そこからがコスト回収期って感じになるわけです。
記事の中で、この点について問題視されており、HDDを搭載したPS3は価格を落すのが難しくなっています。HDDは半導体と違ってコストが下がらないんですね。従来型のゲームハードビジネスがやりにくいはずなんですが。
で、その答えが。
【久夛良木氏】 だって、僕らはゲーム機って言ってないじゃない(笑)。PS3は、今までのPSと違って明快にコンピュータだから。
正直、答えになってねえとか思うんですが。
そのおかげで価格帯が6〜7万円代になってしまい、もうゲーム機という名前では売れないので、エンターテイメントコンピューターとか言い出していると解釈してよろしいでしょうかね。
それとですね。
【Q】 “ゲーム機の価格”という概念を破るのは極めて難しい。ユーザーは、これまで、299ドルや199ドルといった価格に慣れ親しんできたから。
【久夛良木氏】 ジョブズ氏(Steve Jobs氏。CEO, Apple Computer)が、(PS3に)Appleのロゴをつければ、(ユーザーは)2,000ドルでもいいと言うと思う。でも、PLAYSTATIONブランドでは、それはできない。それが、PLAYSTATIONブランドとAppleブランドの、コンピュータにおける差でしょう。でも、PS3は PLAYSTATIONブランドであるがゆえに、PLAYSTATIONとして売れると思う。
いや、売れるはずないと思うんだけど。
アップルのロゴがついてるだけで、ゲームハードが2000ドルで売れるんですか?PCならまだしも、ゲームハードじゃ無理です。
ああ、PS3はゲーム機じゃなくエンターテイメントコンピューターでしたね。だったら、新しいブランド作れよとか思いますがね。
とりあえず、PS3が目指すのは、Cell搭載のMacという事だけはわかりました。
足りないのはジョブスだけですね。
ところでワードとエクセルとフォトショップ動くんでしょうか?動いても買う気しないんですが。
というか、そういうのは「VAIOでやれVAIOで」と突っ込むのは無粋でしょうか。
そもそも、パソコンですら、ノーパソへの移行、つまりスペック競争から小型化やら、持ち運びできる利便性へのニーズの変化が顕著なわけで。
DSの成功などを見ても、日本市場での据え置き型ゲームから携帯ゲームへの移行が顕著な中で、あんな糞でかいハードを出すってのは時代に逆行していると思うのですが。
事実上、日本市場でPSPが完全にDSに敗北しちまったんでしょうがないとは思いますけど。
まぁ、それが最近のソニークォリティなわけで、時代の最先端を逆走するトップランナーってイメージなのですが。僕の中では。
とにかく、インタビューを通じて、性能史上主義だなあと思います。性能を上げるのは、別に悪いとはいいませんが、技術をどの部分にふるかという点で、何だか致命的な間違いをしている気がビンビンします。
VAIOブランドはMACに遠く及ばず、ネットワークウォークマンでipodに完全敗北し、PSPはDSに叩き潰され、これでBDとPS3がコケたら、どうなるんでしょうね?
なんつーか、今の状況だと、1年くらい後に「神話崩壊」ってタイトルのソニーの暴露本が大ヒットしそうな気がしないでもありやせん。すでに書き始めているライターさんとかいたりしてね。
まぁ、その手のソニー本も最近は多いんですけど。
ソニーに明るい未来があることをお祈り申し上げます。従来の常識を打ち破ったエンターテイメントコンピューターPS3が売れるといいですね。