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2006年05月02日

IT産業雑感

アップルを待ち受ける「成長の限界」

Web2.0がバブルだったとしても、その「技術」までは失われない。


競争が激化しているなぁと思うニュースを二つ紹介。

企業間競争が起こっている状態の間のみ、消費者は利益を得られるわけだから、それは有り難い話なんだけども。


あくまで一般に、での話になるわけだけれど、企業間競争においては、コストと参入時期の間には密接な関係がある。


大体、新規参入が起こりうるのは、コスト構造が変化した場合で、攻撃を仕掛ける側、つまり、新規参入企業がアクションを起こすのは、以下の三つの段階が多い。


1、「将来的にはコスト構造が変化すると思われる段階」


2、「実際にコスト構造が変化して、既存プレーヤーより低いコストで製品・サービスが作れるようになる段階」

3、「コスト構造が変化し、さらに、新しいビジネスモデルが作られれ、利益をあげ始めれる段階」




1の段階で、参入したプレーヤーは、大抵は既存企業の逆襲でやられてしまう。何らかのイノベーションが起こって、将来的にはコスト構造が変化するとしても、この段階では、まだコスト構造が既存企業に優位で、またキャッシュフローも新規参入側は細いため、競争になると勝ち目が薄い。

だが、この段階で勝負を始めるせっかちな企業が多いし、勝負を挑む企業も後を絶たない。場合によっては、この時期にはバブルも起こる。期待だけが先走りするから。


ドットコムバブルとかも、期待だけが先走りして、実際にコスト構造の変化やITからのキャシュフローが十分に生まれる前に、株価だけが高騰してしまった。




2の段階は、堅実参入ポイントとも呼ばれ、新規プレーヤーが参入するのには、この段階になるまで待つ必要がある。この段階に入る前に、攻撃を始めると、大抵は潰されてしまう。ただし、一旦、既存のプレーヤーより低コストで製品・サービスを作れるようになれば、価格競争になっても、長期間耐えることが可能になる。一般に、この時期に参入した新規プレーヤーのうち、もっとも低いコストで利益をあげれるビジネスモデルを生み出したプレーヤーが、競争の勝利者となることが多い。


3の段階は、安全参入ポイントとも呼ばれ、実際にルールが変わってしまった段階となる。大抵、既存企業は、この段階になって、始めて脅威を認識するが、この段階まで、参入を待っていると、競争自体が終ってしまうケースが多い。参入でのリスクは少ないが、参入してもリターンも低い事が多い。



web2.0と呼ばれる概念はあいまいだが、現実問題として、幾つかの分野でコスト構造は変化し始めており、多分、今、ITは2から3への過渡期にあるのではないかと思われる。



グーグルは、すでに強力なキャッシュフローを得ているから、すでにサーチは3の段階にあるんだと思うけど、他の分野では、まだ2の分野が多くあり、そういう意味では、まだまだチャンスは転がっているようにも見える。


FPNのニュース読んでいて思うんだけど、バブルっぽいのは確かにあるが、グーグルの売上や利益は、数字がいじられていない限りは現実だし、他にも面白いサービスが最近、沢山出てきているところをみると、もう1波乱あるんじゃないかと思う。


「いつか来た道」が今後も繰り返されるとするなら、結局、グーグルも、IBMやMSのように、自分達が作り上げたルールの中で,自分達の競走馬、あるいは破壊者を生み出す事になると思う。


IBMが無ければ、MSは生まれなかったろうし、MSが無ければ、グーグルは生まれなかったろう。時代の覇者が生み出したプロダクト・サービスが、やがてはその覇者を殺す何かを生み出してしまうという流れがITでは続いているように見えるし、多分、この先も、これが続くと思う。


で、最後にオライリーの記事の話になるんだけど、ハードの分野での競争はこれが最後になるんじゃないかと思う。


ネットワークの参加者がハードとソフトを使って製品・サービスを生み出す参加型コンテンツが新たなビジネスとして勃興してきている今、重要なのは、製品・サービスを作る人にどんなソリューションを与えるかに力点が移ってきているように見える。

その場合、つまり参加型・ユーザー発のコンテンツで重要になるのは、ソニーやIBMが推進しているcellみたいな超高性能チップよりも、「シンプルで使いやすいコンテンツ作成ツール」のように僕には思えるし、そういう意味で、cellが今後のインターネットに与える影響というのは少ないんじゃないかとも思う。

無論、それは金に変換できるかどうかも重要なんだけど、「プロ向けのコンテンツ作成ツールとして重要な高性能チップ」というコンセプトは、1世代前のコンテンツ作成の概念なんじゃないかと思うし、どうも、ソニーやIBMは時代に逆らおうとしているようにも見えてしょうがなくもある。


ゲーム機をパソコンとして使えるようになるというのは確かに美味しいが、これから重要になるのは、コンテンツをユーザーが作り出すために、必要なツールのほうに移るんじゃないかとも思っているので、そういう意味では、危ういなぁと思った。



本日はいじょ。




posted by pal at 22:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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