五号館さんのブログから。アイザック・アシモフが、自分のことを「どこへ行くにもエンサイクロペディア・ブリタニカを担いでいく男」なんて作品内で風刺したことがあったが、ブリタニカに載るってのは、名誉なことである。
ただ、結局、それはブリタニカが読まれて、使われている限りで、使われなくなったら、そこで終わりでもある。
wikipediaみたいなユーザー参加型のコンテンツは、コンテンツの作成速度が馬鹿げたほど速く、そして、コンテンツを集めるためのコストが安い.維持費はサーバー代とか人件費とかかかるけども。
この先、ハードの性能が上がってwikipediaのサーバーなんかの維持費が減っていって、記事数が増えていくと、ブリタニカは厳しい。利便性、価格、コンテンツの量ではすでに勝てないなら、記事の精度を高めるしかないけれど、それは、さらにコンテンツ作成にかかるコストをあげてしまう。wikipediaのほうは、コンテンツ作成はおそらく、永遠にタダなんだろうけど。
たいして売上は伸びないのに、コストは上げねばならない状況に追い込まれると、ブリタニカのほうは、少しずつ利益を圧迫されていくことになる。そしてそういうのは、やがては、はじけてしまうのが目に見えている。そういう状況に追い込まれたら、長続きはしない。
なーんとなく、ブリタニカの将来は暗いなぁと思う。
Google各サービスの歴史と説明
こっちは、ウノウの山田進太郎さんのブログ記事だけど、本家wikipediaのグーグルの記事が紹介されている。
やっぱ、紙の辞典は、将来的にはいらないかもなと思う。
追記の追記
グーグルという神話
池田先生の所で、こんな記事が出ていた。「ウェブ進化論」や「グーグル Google」に対して、批判的。
ちなみに、上記の本の内容については、R30さんが指摘しているようにSBMとかで丹念に最先端のニュースを追っている人には、かなり既出なものが多い。
はてBのタグで
タグ「google」を含む人気エントリー
タグ「web2.0」を含む人気エントリー
にあるエントリを丹念に読んでいけば、二冊とも書いてある内容は大体、網羅できてしまう。新書だし、そんなものである。
ただ、アマゾンで本が大量に売れているのに、新聞が売れなくなる一方なところをみると、ネットの出現によって、情報のフローコンテンツには顧客はお金を払わなくなってきている傾向が強いって事なんだろうと思う。
一方で、ストックコンテンツに関しては、現状、逆にお金になる部分もある。アマゾンで新刊がよく売れたり、専門書が売れたりする状況を見ると、ネットユーザーは「情報のフローコンテンツにはお金は払わないが、よく編集され、作りこまれた情報のストックコンテンツには、内容に応じてお金を払う」って事なのかもしれない。
実際に、はてBとかでも、よく人気エントリには、ストックコンテンツであるハウツーもののとか、リンク集とか、まとめサイトが上位にくる。ストックコンテンツに対するユーザーの人気は高い。
ネット上では、ストックコンテンツを作るのに適したツールがwikiしかないのが現状にみえるし、しかも、成功しているwikiが、wikipediaしかないんだけど、ネットサービスの次の金脈はストックコンテンツの為のツールなんかもしんない。