弾さんのエントリ読んで、思ったことなんだけど、これからは、リアリズム文学は廃れていくだろうなーってこと。元々、ノンフィクが一杯出ている昨今ではリアリズム文学の価値は相対的に低くなってきているし、ブログや2ちゃんねるなんかで、リアルで生々しい話(ネタも相当量あるだろうけど)が垂れ流されている以上、リアリズム系文学はもう終わりだろうと思う。
この流れは、絵画の流れとよく似ている。
絵画では、写実主義は廃れてしまった。必ずしも、そうとまでは言い切れないが原因は写真の発達。どんな画家でも真似のできないほどに、写真は、対象の姿をきれいに写してしまう。
そんなわけで、写実主義は廃れ、代わりとして、画家は印象派への道を切り開いたり、シュールリアリズムというちょっと幻想的な方向へと向かっていった。今でも、写実主義的な絵よりもこっちが好まれる。
写真も、結局、これだけ、フリッカーだとかが流行ってしまうと、ただ単に写しだけの写真は受けない。だから、加工して幻想的な写真にしたほうがうけたりする。そういう作家さんが結構いる。
漫画や小説で、オカルトやファンタジーが増えたのは、おそらく、情報量が飛躍的に増え、他の何よりもリアルなノンフィクション系の小説やら話が巷にあふれかえったせいで、リアルの追求は終わりを告げ、むしろ、幻想的でありえなくらいの話のほうが、差別化が効くから、なるべくしてなったといえるのかもしんない。
なんてふと思った。
記事を読んでNHKの江戸の町に関する番組の放送を思い出しました。そのころ八犬伝みたいな奇妙奇天烈、奇想天外な書物が江戸の町人にとても好まれていたそうです。現代の絵画はとても抽象的ですね。言語表現である文学が、これから更に内側に潜り込んで展開しそうな気がします。