そんなに負け犬になりたいのか?
交配市場とは、恐怖と絶望そのものだ。
男たちは女の美しさしか評価はしない。
男の残酷さは、身をもって知っているはずだ。
成長の過程で、それは、嫌というほど思い知らされたはずだ。
男は美人のいうことはニコニコして聞く癖に
ブサのいう事など聞きはしない。
それどころか、話しかけてもこない。
奴らは、ブサなど眼中にさえない。
完全無視する生き物なのだ。
美人と一緒にいる時、男が彼女にだけ振り向くことを
思い出せ!
男が彼女にだけ、笑いながら話し掛けてくる、
あの屈辱を何故、忘れる事ができるのだ?
自分には、決してそんな事は起きなかった時代を
何故、思い出さない?
何故、優しくあろうとする?
そんな必要があるのか?
なぜ、化粧しない?
なぜ、着飾らない?
自分を化粧して年をごまかせ!
着飾って美しく見せろ!
いかにも貞淑そうに見せて男心をくすぐれ!
男たちにライバルの悪い噂を流せ!
ライバルに美貌で勝てない時はそれ以外に
勝ち目はない!
男は女の顔と体以外に興味はないのだ。
やらなければ、常に意中の男は
他の女にさらわれるだけだという事に
何故、気付かない?
なぜ、そこまで優しくあろうとする?
心の奥底の野生を研ぎ澄ませ!
嫉妬の炎を解き放ち、情欲の力で道無き道を切り開け!
本性を見せろ!この私に!
嫉妬と憎悪に歪んだ、その心の奥底を!
まず何よりも先にライバルの悪い噂を流せ!
体を武器に男を誘え!
最大効率で男に媚びを売りつづけろ!
全て叩きはずだ!
優しさなどいらん!
道徳などくだらん!
そうしなければ、貴様は交配市場では生き残れん!
・・・・・・・・
あの女は完璧だ。
万に一つもお前に勝ち目はない。
・・・・呪うがいいこの私を。