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2006年02月23日

貨幣の変遷、そして貨幣の死?

最近、どうにも貨幣の事をよく考える。

最初の問題は、ケインズが提起した貨幣の保有動機、
つまり、

予備的保有
投機的保有
取引的保有

となる。

現状、予備的保有に関しては、貨幣はその価値を失っている。
金本位制は、すでに崩壊して久しいからだ。
貨幣は、普通の銀行に預けられると、それは債券に投資したに等しい状態となる。

一方で、投機的保有に関しても、投機の多くが株や債券などに集中している今、
貨幣である必要はなくなってしまっている。

つまり、現状、貨幣の価値とは、取引的保有がほとんどであり
取引を介在するためのリンク的役割がほぼ全てと思われるが、
この部分ですら、どうも、最近は、揺らいできているように見える。


金本位制の崩壊は、貨幣から予備的保有という役割が決定的に
失われてしまった、ある種の歴史的な出来事だったと思うのだが
同様に、ネット上でのポイントシステムや、クレジットカードなどは
取引には貨幣が必要だという概念を最終的に葬るかもしれない。

情報技術とコンピューター技術の発展の結果だが、貨幣は
すでに紙である必要はない。信用を付加できる流通しやすい媒体であればいいはずだ。

ネット通貨の流通次第では貨幣の必要性がなくなる。
無論、ネット通貨が取引を仲介するだけでなく、
債券、もしくは株に換えることができればの話だが。

現状のポイントは、企業には負債扱いだが、これを金融商品に換えることが
できれば、面白い仕組みにつながるかもしれない。

法律上、安全上、無理かもしれないけど、
金融商品に直接換えることができるネット通貨なんてのがあれば
貨幣システム自体が変わるかもしんない。

ネット通貨に予備的、投機的用途を持たせることができるからだ。

なんて、思ったりもした。
まぁ、ありえないが、貨幣の変遷を考えると、そういう時代が来るかもしれないね、というお話でした。


おしまい。


posted by pal at 12:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク | 編集
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