長い長い話で、これには泥沼の政争があったんですが、これがまた、面白い話なんで。
第一章 トルーマン大統領 VS マッケーブFRB議長
始まりは、第二次世界大戦後になります。
3つの大洋と欧州とアジアの全域にまたがって起こった大戦争は、連合国の勝利に終わったわけです。
ここまでは、皆さん、誰でも知っていると思います。それから、アメリカが、大戦の戦費調達のために、国債を大量に発行していたことも、知っておられる方が多いと思います。
一方で、戦中から戦後にかけて、FRBは、政府の戦費調達を支えるため、市場から国債を買い入れて、長期国債の金利を2.5lに維持する政策を取っていました。
これは、あまり知らない人が多いのではないかと思います。
しかしながら、朝鮮戦争の勃発と同時に、インフレ率が爆発的に上昇しはじめます。1951年の消費者物価指数上昇率は、7.9%。前年が1.3%ですから、いかにインフレ率が急激に上昇したかがよくわかると思います。
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