「年功序列型ドラゴンボール経済」について山口先生の所の話で、ちと思うとこがあったので
つれづれに。
FF11をやっていた頃、辟易させられたのが
インフレ経済で、まぁ、酷いものでした。
ただ、インフレは、ゲーム内経済にはつきものだった。
大抵のMMOは、この問題に悩まされます。
FF11の問題点は、
http://blogpal.seesaa.net/article/4463150.htmlのエントリで指摘しましたが、
「ギルが店から無限に吐き出される事」と
「アイテムが永遠に壊れない事」です。
どちらも、現実世界ではゼッタイにありえないことで
もし、リアルでこんな状態なら、世界経済偉いことになるわけです。
幸い、ゲーム内なので、何とかなってますけど。
で、ですね。
「アイテムが永遠に壊れない事」については、
解決策は簡単なんです。
手っ取り早く解決するには、プレイヤーがもてるアイテムの所持数を10%減らせばいい。
MMOでは、プレイヤーがアイテムをもてる数は決まっています。
「アイテムが永遠に壊れない世界」だとはいえ、「所持アイテム数」が
限られているわけですから、モノが増えれる上限は決まりきっているわけです。
それ以上は増えない。そういう風にできてます。
だから、モノが増えすぎたら、プレイヤーの所持アイテム数を減らしちゃえばいいわけですよ。
無論、そんなことしたら、プレイヤーが激怒しますから、そうできないわけですけど。
MMOにおいて、プレイヤーの所持アイテム数は非常に重要です。
経済発展の段階のそれぞれにおいて、アイテム数の上限はしっかりと
決めておかないとアイテムがあふれかえってしまいますから。
というわけで「所持アイテムの上限をコントロールする」、
あるいはUOみたく「アイテムに耐久性をつける」事で
無理やりアイテム需給はコントロールできるわけです。
ですが、既存のMMOだとコントロールできない問題があって。
それがマネーサプライ。つまり、経済内に出回る貨幣の総量です。
現実世界では、中央銀行が市中にでまわる貨幣の量をコントロールしているわけですが
MMO、FF11の世界ではそれがないんですよ。銀行がない。
で、店から無限に金が吐き出される仕組みなんです。
この状態で、RMT目当ての連中が押し寄せてくると、
そういうレンチュは、凄い勢いで店から貨幣を引き出そうとするので
貨幣が出回りすぎて、インフレが経済を直撃するんですね。
解決策は、まぁ、そうないんですが、
どうやって、マネーサプライをコントロールするかになります。
中央銀行が金利を上下させる事によって、市中に出回る金の量をコントロールするように。
例えば、現実の世界では、中央が金利をあげて
たとえば預金の利子が年率1%から8%に上がると
1000万円の預金があったら、一年で80万円つくわけです。
何もしないでも。
そうすると、みんなお金を使わず、貯金するようになる。
こうなると、市中に出回る金の量が減ります。
すると、貨幣の増加によって起こったインフレは、
逆の傾向に、つまりデフレに変わるんですね。
貨幣不足は、デフレになりますから。
これと同じ仕組みが、どうしても必要になる。
なんとかして、貨幣が自動的に消滅し、かつ何らかの形で
市中に出回る貨幣の量をコントロールする手段が必要になる。
FF11で一番、これで手っ取り早いのは、
貨幣の単位をギルからクリスタルへ変えてしまうことではないかと
思うわけです。
FF11では、合成という形でプレイヤーがアイテムをつくるわけですが
その際に必ず、敵がおとすアイテムであるクリスタルが必要になります。
そして、クリスタルは合成すると消えます。
これが貨幣として流通するならば、非常に都合がいい。
まず、運営側は、アイテムドロップ率をいじれる。
結果、市中に出回るクリスタルの量をコントロールできる。
次に、クリスタルは合成に使われることで、時間がたつと消えていく。
ギルからクリスタルへと貨幣単位を変えることで
マネーサプライと貨幣の消滅の二点を使えるようになるわけです。
経済の中で運営側は。
クリスタルが足りなければ、ドロップ率を上げて
市場内に流し込めばいいし、逆に多すぎになったら
ドロップ率を下げてしまえば、どんどん減っていく。
これによって、経済の調整能力を運営側が握れるわけですよ。
なかなか、都合のいい貨幣単位だと思うわけですが、どうでしょ?
インフレが止まらない経済は明らかにまずいです。
だから、ぶっちゃけ、もう貨幣単位を変えなければまずいところまで
きているんるんじゃないかと、あのゲームは。
あと、結局、合成で使う量だけじゃダメだし、ドロップ率いじっても
タリンかもしれない。結局、銀行作って、定期預金とかを作り
市中に出回る貨幣の量をコントロールするしかないか。